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TR.32.10.2 時刻歴応答解析用の時間変動荷重

加速度、力、またはモーメントの大きさを変化させて定義された荷重を適用するために使用します(「 TR.31.4 時刻歴荷重の定義」を参照)。このような荷重は、特定のノードに(FORCEまたはMOMENTタイプとして)割り当てたり、モデル上のすべてのサポートに地動として(ACCELERATIONタイプとして)グローバルに割り当てたりすることができます。一般的なモーダル分析から生成されるデータに加えて、時刻歴荷重を含む荷重ケースは、適用された動的荷重の時間周期にわたって、選択したノードの変位、速度、または加速度が3つの全体方向のそれぞれでどのように変化するかを示すために、一連のグラフをポスト処理モードで生成します。

一般的な書式

次のコマンドのセットは、構造物の時刻歴応答解析用に時刻歴荷重をモデル化するために使用されます。ノードの時刻歴と地動の時刻歴は、1つの荷重ケース内で与えられます。

TIME LOAD
joint-list *{ FX | FY | FZ | MX | MY | MZ } It Ia f2
GROUND MOTION { ABSOLUTE | (RELATIVE ) } { X | Y | Z } It Ia f2

指定項目:

パラメータ 説明
ABSOLUTE ノードの結果は絶対量(弾性応答+地動)です。任意のGROUNDコマンドに入力されると、すべての結果は絶対量になります。
RELATIVE ノードの結果は相対量(弾性応答)です(ABSもRELも指定されていない場合はデフォルトとなります)。
It 時間変動荷重のタイプ番号の入力データにおける連番。初めに入力されたタイプ番号を参照するために、実際に入力されたタイプ番号に拘らず、ここでは1を使用してください。地動は、加速度タイプである必要があります。時間荷重力は、力タイプである必要があります。時間荷重モーメントは、モーメントタイプである必要があります(「 TR.31.4 時刻歴荷重の定義」を参照)。 
Ia 到着時間番号(整数)。これは、「 TR.31.4 時刻歴荷重の定義」に説明されるリスト内の到着時間の連番です。したがって、a3の到着時間番号は3であり、anのそれはnです。
f2 このジョイントと方向の力、モーメント、または加速度の振幅には、この係数が乗算されます(デフォルト= 1.0)。加速度については、振幅-時間曲線がgの場合は、「時刻歴を定義」コマンドの「スケール係数」を使用して、そのコマンドで使用されている加速度の単位にgを変換してください。この方法は、コマンド間で単位が変更される可能性があるため、推奨されます。
注記: (It  Ia)の特定の組に対して、あるジョイント-方向の組における複数の荷重が足しこまれます。しかし、特定のジョイント-方向の組に関しては、(It  Ia)の組は4つ以下で、そのような入力の最初の4つが使用されます。依存ジョイント方向における荷重は無視されます。

1つの荷重ケースの下で、TIME LOADGROUND MOTION、またはその両方が設定可能です。時刻歴解析に対して、2つ以上の荷重ケースは許容されません

TIME LOADデータに対しては、次のように複数の方向指定子が入力可能です(方向指定子は、1行にある必要があり、指定のない値は1と仮定されます)。

TIME LOAD
2  3  FX  1  FZ  1  4  -2.1  MX  2  2
6  7  FX  FY  FZ

注記

  1. 時刻歴解析にはモード形状が必要です。モード形状は、最初の動的荷重ケースで指定された荷重から得られる質量マトリックスを使用して計算されます(「TR.34.2 モード解析コマンド」を参照)。
  2. ノード変位テーブルでは、時間範囲全体にわたって各ノードで発生した最大変位がレポートされます。
  3. 時刻歴荷重を持つ荷重ケースを表示するときに、「結果」ツールバーの時間スライダバーを使用して、特定の時間におけるモデルの変位を表示することができます。
  4. ノードグループが定義されている場合は、グループの平均結果を表示するように時刻歴グラフを設定することができます。表示されている選択したノードまたはグループの名前がグラフタイトルバーに表示されます。
  5. モデルには、時刻歴荷重を持つ荷重ケースを1つだけ含めることができます。
注記: STAAD.Proは、時刻歴解析に対して床応答スペクトルを生成することもできます。このコマンドを解析コマンドに追加する方法の詳細については、「TR.37.10 床スペクトルコマンド」を参照してください。

LOAD 1
SELFWEIGHT X  1.0
SELFWEIGHT Y  1.0
SELFWEIGHT Z  1.0
MEMBER LOADS
5 CON GX 7.5 10.0
5 CON GY 7.5 10.0
5 CON GZ 7.5 10.0
TIME LOAD
2  3  FX  1  3
5  7  FX  1  6
GROUND MOTION REL X  2 1

この例では、構造物の恒常的な質量は、モード形状、振動数を得るにおいて、自重およびメンバー荷重の形で与えられます(「TR.32 荷重の設定」と「G.17.3 Dynamic Analysis」を参照)。質量モデルは、荷重タイプが質量である参照荷重ケースを使用して作成することもできます(「TR.31.6 参照荷重タイプの定義」を参照)。残りのデータは、構造物に時間変動荷重を作用させるための入力です。強制関数タイプ1は、ジョイント2とジョイント3に作用し、到着時間番号3から始まります(到着時間番号3は、「 TR.31.4 時刻歴荷重の定義」に示される例において1.8秒です)。同様に、強制関数タイプ1は、ジョイント5とジョイント7に作用し、到着時間番号6(4.4秒)から始まります。地動(タイプ2)は、構造物のx方向に作用し、到着時間番号1(0.0秒)から始まります。