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TR.26.1 材料の定義

このコマンドは、材料名から材料特性を設定する際に使用されます。その後でCONSTANTSコマンドにより、メンバーとエレメントをこの材料名に割り当てます(詳細と例については、「 TR.26.2 メンバーとエレメントに対する定数の設定」を参照してください)。
注記: ISOTROPIC材はすべてのエレメントタイプに割り当て可能です。2DORTHOTROPIC材はプレート要素のみに割り当てます。

一般的な書式

DEFINE MATERIAL

に続けて

ISOTROPIC name
E f1
G f3
POISSON f6
DENSITY f7
ALPHA f8
DAMPING f10
TYPE { STEEL | CONCRETE | ALUMINUM | TIMBER }

または

2DORTHOTROPIC name
E f1 (f2) 
G f3 (f4) (f5)
POISSON f6
DENSITY f7
ALPHA f8 (f9)
DAMPING f10
TYPE { STEEL | CONCRETE | ALUMINUM | TIMBER }

ISOTROPIC nameまたは2DORTHOTROPIC nameと値を希望する材料の数だけ繰り返し、その後で次を入力してください。

END MATERIAL (DEFINITION)

指定項目:

Parameter説明
name 材料名(36文字までの名前)
f1f2 ヤング係数Eを設定します(2DOthotropic材では、ローカルYにおけるf2)。f1の既定は0.0ですが、正の値を入力する必要があります。正の値を入力しないとエラーになります。f2の既定はf1です。
f3f4f5 せん断弾性係数Gを設定します。プレートでは、ローカル方向におけるGの値は次のとおりです。f3は面内せん断のG、f4はローカルY-Z方向横せん断のG、f5はローカルZ-X方向横せん断のGです(ポアソン比が0.01~0.499の範囲にない場合、はりのみに対して入力してください)。

f3が入力されない場合、この値はG = 0.5×E/(1 + ν) として計算されます(つまり、ヤング係数とポアソン比に基づいて計算されます)。f4の既定はf3f5 の既定はf4です。

f6 ポアソン比νを設定します。この値は、0.01~0.499の範囲にある必要があります。ポアソン比は、直行異方性のプレートに対して、またはポアソン比がGから計算できないときに入力される必要があります。
等方性材料の場合、この値の既定はEに従って変化する値です。
  • EがスチールのEに近いときは0.30
  • EがアルミニウムのEに近いときは0.33
  • EがコンクリートのEに近いときは0.17
f7 重量密度γを設定します。既定は0.0です。
f8f9 熱膨張係数。既定は0.0です(2DOthotropic材では、ローカルYにおけるf9、既定はf8)。
f10 CDAMPが指定されている場合の動的解析における合成減衰法によるモーダル減衰の計算に使用される減衰比。減衰は、0.001~0.990の範囲にある必要があります。既定は0.0です。

注記: 明確に設定していない材料特性は、デフォルト値であると仮定されます。

ヒント: 1つ以上の材料特性が明確に設定されない場合、その結果は予測不能になるか、意図する挙動とは異なる可能性があります。そのため、定義するそれぞれの材料にそれぞれの材料特性を常に設定することが最善です。

等方性材料の例

UNIT INCHES KIP
ISOTROPIC STEEL
E 29000
POISSON 0.3
DENSITY 0.000283
ALPHA 6e-06
DAMP 0.03
TYPE STEEL
STRENGTH FY 36 FU 58 RY 1.5 RT 1.2
END DEFINE MATERIAL

2次元等方性材料の例

UNIT MMS KN
DEFINE MATERIAL START
2DORTHOTROPIC GFRP
* Values in GPa
E 155 25
POISSON 0.33
DENSITY 1.96e-10
ALPHA 6e-06 10e-06
DAMPING 0.004
END DEFINE MATERIAL