STAAD.Pro Help

TR.37.4 座屈解析

一般的な書式

PERFORM BUCKLING { ANALYSIS (MAXSTEPS f1) | EIGEN } (PRINT print-options)
print-options = { LOAD DATA | STATICS CHECK | STATICS LOAD | BOTH | ALL }

詳細については、「TR.37.1 線形弾性解析」を参照してください。

このコマンド(またはこれより前に述べた解析コマンド)がないと、解析は実行されません。これらのANALYSISコマンドは、異なるフェーズで複数解析が必要である場合、繰り返すことが可能です。

指定項目:

Parameter説明
EIGEN

指定した場合、解析では固有値解法が実行されます。指定しない場合は反復法が使用されます。

注記: これには、STAAD.Pro Advancedライセンスが必要です。
MAXSTEPS f1 要求される最大反復回数(デフォルト値は、n = 20)。推奨は15です。反復(ANALYSIS)法でのみ使用します。
次の2つの方法が有効です。
  1. 反復法:PERFORM BUCKLING ANALYSIS
  2. 固有値解法:PERFORM BUCKLING EIGEN

注記: コントロール/依存システムを含めるために使用されるメカニズムにより、コントロールノードの反力が静的チェックに含まれていない場合、不平衡力レポートが発生する可能性があります。これは、短い剛性メンバーをコントロールノードからサポートに追加することで回避できます。

反復法

本コマンドは、次を含む解析を実行するようプログラムに指示します。
  1. 静的ケースを解く
  2. 計算された引張/圧縮メンバー軸力と面内プレート応力に基づいたKgマトリックスの項を考慮するために全体ジョイント剛性マトリックスを再構築する
  3. 変位に関する連立一次方程式を解く
  4. b)とc)を必要なさらなる反復回数までか、収束するまで、あるいはMAXSTEPSに到達するまで繰り返す

荷重を逆方向にする必要がある場合、STAAD.Proは1回目の反復でそのケースを解くのを止めます。ケースの結果が出力され、STAAD.Proは次のケースを続けます。   

反復過程において2つの連続する座屈係数が、互いに0.1%以内となったときに収束します。

結果は、計算されて適切に求まった座屈係数の推定値の中で最大のものに基づきます。元の作用荷重に座屈係数を掛けたものが入力されたようになります。

固有値解法

注記: 固有値解法使用時はMAXSTEPS入力は無視されます。 
本コマンドは、次を含む解析を実行するようプログラムに指示します。
  1. 静的ケースを解く
  2. 計算された引張/圧縮メンバー軸力と面内プレート応力に基づいたKgマトリックスの項を考慮するために全体ジョイント剛性マトリックスを再構築する
  3. 4つまでの座屈係数と座屈形状に関して固有値問題を解く

座屈解析は、荷重ケースの組み合わせの2次効果を、それらがREPEAT LOAD設定を用いて定義された場合に限って、正しく考慮します(TR.32.11 繰り返し荷重の設定)。座屈は、LOAD COMBINATIONケースに対しては実行されません。

座屈Kgマトリックスは、フレームメンバーとプレート要素のみに対して計算されます。ソリッド要素、または曲線メンバーに対しては計算されません。結果は、"P-ラージデルタとP-スモールデルタ"の効果に基づきます(「TR.37.2 P-デルタ解析オプション」のオプション1を参照)。

座屈解析は、座屈係数に関して解かれます。これらは、荷重ケースに掛けられて座屈形状を生じる量です。最後の座屈ケースのみがポスト処理で表示されます。しかし、すべての座屈ケースの座屈係数が出力に書かれます。

荷重を逆方向にする必要がある場合、STAAD.Proは負の座屈係数を計算します。

結果は、正規化された座屈形状に対するものであり、元の作用荷重に座屈係数を掛けたものが入力されたようにはなりません。

固有値解法による例を次に示します。

PERFORM BUCKLING  EIGEN