STAAD.Pro Help

TR.37.1 線形弾性解析

構造の静的線形弾性解析の実行に使用されます。

一般的な書式

PERFORM ANALYSIS (PRINT { LOAD DATA | STATICS CHECK | STATICS LOAD | BOTH | ALL } )

これらの解析コマンドが1つもない場合、解析は実行されません。これらのANALYSISコマンドは、異なるフェーズで複数解析が必要である場合、繰り返すことが可能です。

次のPRINTオプションが利用可能です。
  • PRINT LOAD DATAコマンドが設定される場合、プログラムは、すべての荷重データの説明を出力します。
  • PRINT STATICS CHECKは、原点回りの荷重、反力のモーメントの和だけでなく、作用荷重とサポート反力の合計を与えます。
  • PRINT STATICS LOADは、PRINT STATICS CHECKが出力する内容に加えて、各ジョイントにおけるすべての内力と外力の和を出力します。このオプションを使用すると、大量の出力が生成されます。
    注記: PRINT STATIC LOADでは大量の出力が生成されるため、各ジョイントにおける内力と外力の和の出力はジョイントが1,000未満の構造体に対して行われます。ジョイントが1,000を超える構造物については、この出力は省略されます。
  • PRINT BOTHは、PRINT LOAD DATAPRINT STATICS CHECKの和に等しくなります。
  • PRINT ALLは、PRINT LOAD DATAPRINT STATICS LOADの和に等しくなります。
  • モード形を希望する場合は、解析コマンドの後にPRINT MODE SHAPESコマンドを別個に追加することができます。さらなるプリント設定については、「TR.42 出力の設定」を参照してください。

注記

本コマンドは、以下を含む解析を実行するようプログラムに指示します。

  1. 解析用にすべての情報が与えられているかチェック

  2. ジョイント剛性マトリックスの形成

  3. 構造物の安定チェック

  4. 連立一次方程式を解く

  5. メンバー力と変位の計算

  6. RESPONSE SPECTRUMTIME LOAD、またはGROUND MOTIONが荷重ケース内で設定されるか、MODAL CALCULATIONコマンドが使用される場合、動的解析が実行される。

注記: コントロール/依存システムを含めるために使用されるメカニズムにより、コントロールノードの反力が静的チェックに含まれていない場合、不平衡力レポートが発生する可能性があります。これは、短い剛性メンバーをコントロールノードからサポートに追加することで回避できます。

概要

STAAD.Proは、同じ実行において複数の解析を許容します。複数解析は、次の目的で使用されます。

  1. 同じ実行における継続した解析と設計のサイクルによって、最適な設計が得られます。STAAD.Proは、メンバーの断面サイズの変更を自動的に更新します。そのため、すべての過程が自動化されています。

    詳細については、応用例題マニュアルの例題1を参照してください。

  2. 複数解析は、荷重依存構造物に対して使用可能です。たとえば、ブレースメンバー付き構造物は、いくつかのステップで解析されます。ブレースメンバーは、引張荷重のみを伝達すると仮定されます。そのため、それらメンバーは、横方向荷重の方向によって、有効化されたり、無効化されたりする必要があります。

    全過程は、1回のSTAAD.Pro実行で、複数回のPERFORM ANALYSISコマンドを使用することでモデル化可能です。STAAD.Proは、与えられた荷重組み合わせに基づいた設計を実行可能です。

    詳細については、応用例題マニュアルの例題4を参照してください。

  3. ユーザーは、また、SUPPORTS、RELEASES、SECTION PROPERTIESなどのような特性でモデルを変更するために、複数解析を使用可能です。

  4. 複数解析は、SET NLコマンド(TR.5 SETコマンドの設定)やCHANGEコマンドのような付加コマンドの使用を必要とします。

  5. 解析とCHANGEは、UBCケースがREPEAT LOADコマンドにおいて引き続き参照されるか、UBCケースが、複数解析の後かSELECTコマンドの後に再解析される場合は、UBCケースの後に要求されます。