MicroStation ヘルプ

MicroStation 2024の新機能と改善点

このトピックでは、MicroStation 2024の新機能と拡張機能の概要について説明します。

Pythonマネージャを使用してPythonスクリプトを作成、操作、および編集する機能

一般的なPythonプログラミングを使用して、カスタムツールを作成し、作業フローを自動化できるようになりました。新しいPythonマネージャツールを使用して、Pythonスクリプトを作成、操作、および修正することもできます。


レポートの「プレビュー」ウィンドウで複数のレポート定義をプレビューする機能

「レポート」ダイアログボックス「結果をプレビュー」をクリックすると、レポートの結果をプレビューできるダイアログボックスが開きます。次の図に示す1つのダイアログボックスの別々のタブで、複数のレポート定義のレポートをプレビューできます。


空のプロパティに値を再割り当てする機能

この更新では、新しい構成変数MS_ALLOWEMPTYPROPASINVALIDSTRINGが追加され、これにより値なしのプロパティに値を再割り当てすることができます。「テキストエディタ」ダイアログボックスで空のプロパティに値を再割り当てすると、DGNで"####"として算出されます。プロパティパネルで空のプロパティに値を割り当てると、DGNがそれに応じて更新されます。

レポートとExcelワークブックから配置されたテーブル内のデータを更新する機能

「レポート」で「テーブルを更新」ツールの名前が「データを更新」に変更されました。リボンの「テーブルツール」の「レイアウト」にある「データを更新」ツールを使用して、レポートおよびExcelワークブックから配置されたテーブル内のデータを更新できるようになりました。


テーブルのセル、行、または列の見出しの「リセット」ポップアップメニューにある「データとレイアウトを更新」ツールを使用して、Excelワークブックから配置されたテーブル内のデータとレイアウトの両方を更新することもできます。


「Common ItemType Properties」ノードを使用して複数のアイテムタイプの共通プロパティを選択する機能

「Common ItemType Properties」ノードを使用して、複数のアイテムタイプに共通する属性を選択し、レポート列に含めることができるようになりました。「Common ItemType Properties」ノードは、「追加する列を選択」ダイアログボックスのレポートに含まれます。


複数のプロセッサコアを使用して高速に印刷する機能

CPUの複数のプロセッサコアを使用して、任意のシートをPDFに高速かつ効率的に印刷することができます。これを有効にするには、「印刷」ダイアログボックスの「実行」セクションで「複数の処理を使用してプロット」チェックボックスをオンにする必要があります。このチェックボックスを使用するには、「実行形式」「印刷ジョブを分離」に設定します。このオプションでは、CPUの複数のプロセッサコアを利用して印刷ジョブを迅速に実行できます。これにより、複数の図面をPDFに印刷する場合の印刷時間が大幅に短縮されます。 


インポートされたJTファイルでアタッチされた属性をアイテムタイプとして表示する機能

JTファイルをインポートする場合、要素にアタッチされた属性をアイテムタイプとしてインポートすることができます。これを有効にするために、新しいチェックボックスが「JTファイルの設定」ダイアログボックスに導入されています。既定では、このチェックボックスはオフです。


「プロパティ」ペインでネストされた共有セルのプロパティを表示する機能

共有セル内にネストされた共有セルのプロパティを、アタッチされたアイテムタイプとともに「プロパティ」ペインに表示できるようになりました。


左:以前は、親共有セルだけが表示されていました | 右:現在は、共有セルとネストされた共有セルがアイテムタイプと一緒に表示されます

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Geospatialフィーチャの強化

  • 「フィーチャにクエリ」と「ツールをクリア」

    「ホーム」リボンタブの「フィーチャサービス」グループから、「フィーチャにクエリ」と「ツールをクリア」にアクセスできます。



    • 「フィーチャにクエリ」「フィーチャをクリア」の空間領域を以下に限定できるようになりました。
      • アクティブなビューの範囲
      • 枠(常に重なりとして扱われる)
      • 選択した名前付き境界
      • 範囲なし(すべて)
    • 選択した接続のフィーチャインスタンスのみをクエリまたはクリアできます。
    • 「すべてのフィーチャをクリア」ツールが「ツールをクリア」の下に配置されました。「すべてのフィーチャをクリア」ツールを使用すると、選択した空間領域のすべてのフィーチャインスタンスをクリアできます。
  • 「Geospatialファイルタイプ」タブからESRIシェイプファイルをインポートおよびエクスポートする機能

    「Geospatialファイルタイプ」タブが、「インポート」タブと「エクスポート」タブの「ファイル」タブと「バックステージ」メニューに導入されました。このタブを使用すると、ESRIシェイプファイルをインポートおよびエクスポートできます。



    • シェイプファイルのインポートの強化
      • インポート時にフィーチャインスタンスを再投影できます。
      • これで、各フィーチャクラスを要素テンプレートにマップして、DGN要素の作成を制御することができます。
      • 1回の操作で複数のファイルをインポートすることができます。
      • ProjectWiseからファイルを選択できます。
    • 新しい「シェイプファイルのエクスポート」ツール

      • フィーチャクラスは、選択セット、アイテムタイプ、または要素テンプレートで定義できます。
      • ProjectWiseにファイルをエクスポートすることができます。
  • 座標系の範囲に基づいてビューを最大化
    アクティブなモデルに関連付けられた座標系の範囲に基づいて、ビューを最大化できるようになりました。最大化には、座標系で定義された範囲を使用します。


「セルを配置」ダイアログボックスの強化

「セルを配置」ダイアログボックスで、「実尺度」設定が既定でオンになり、ダイアログボックスの拡張設定領域から主要設定領域に移動されました。



RealDWG 2025のサポート

MicroStation 2024が更新されてRealDWG 2025がサポートされ、最新のRealDWGエンジンの互換性が確保されました。カスタムオブジェクトとObject Enablerもサポートされています。

「テキストエディタ」ウィンドウの拡張機能

「テキストエディタ」ウィンドウで、大量のテキストの入力中の表示および編集が速くなります。

ビジュアリゼーションの強化

「スクリプトを記録」ダイアログボックスでスムーズレンダリングモードを使用してレンダリングする場合、「ビュー外側で図形をレンダリング」設定が「レンダリング設定マネージャ」ダイアログボックスの"無題"オプションから継承されるようになりました。

テクノロジプレビュー機能について

この更新の一部の機能は、テクノロジプレビューとして提供されます。
注記: このテクノロジプレビューは非公開のソフトウェアサービスおよびアプリケーションであり、評価用に限って使用できます。テクノロジプレビューに関するパフォーマンスを評価する必要がある場合に限り、御社の通常のビジネス環境においてテクノロジプレビューをご使用ください。テクノロジプレビューのパフォーマンスに関する貴重なフィードバックを、ぜひBentleyの担当者にご提供ください。ただし、途中でBentleyから使用中止が要請される場合や、テクノロジプレビューが利用できなくなる旨の通知が送られる場合があります。さらに、フィードバックの提供を受けて、このテクノロジプレビューが事前の通知なしに拡張、更新、または提供中止される可能性があります。これはテクノロジプレビューであるため「現状のまま」で提供され、Bentleyの保証、補償、サポート契約は一切利用できません。

(テクノロジプレビュー)要素の重心に拘束を適用する機能

2次元プロファイルの重心に拘束を適用するには、カーソルをプロファイルの上に置き、Shiftキーを押しながらハイライト表示された重心をクリックします。

(テクノロジプレビュー)リアリティメッシュを切り取りまたはマスクする機能

新しい「3SM切り取りツール」が「リアリティメッシュのアタッチ」ダイアログボックスに追加されます。このツールを使用すると、リアリティメッシュファイル内のリアリティメッシュの一部の切り取りやマスクができます。


(テクノロジプレビュー)ローカルのWIP iModelへの変更を同期する機能

iTwinの共同作業フローを使用して、ほぼリアルタイムで共同作業を行えるようになりました。提供されているProjectWiseドライブの構成により、「コラボレーション」リボン内の新しいコラボレーションツールを使用して、ローカルiModelへの変更をシームレスかつ迅速に同期および表示することができます。Bentley Infrastructure CloudのiTwinプロジェクトにプッシュする前に、ローカルiModelへの変更を保存してプレビューできます。同じプロジェクトで作業しているチームメンバーの変更をプレビューして比較することで、コラボレーションを迅速かつ簡単に行えます。ローカルiModelを参照として設計にアタッチすることができます。

ProjectWiseドライブの構成を使用している場合は、「コラボレーション」リボンタブで次のツールが有効になります。


(テクノロジプレビュー)「セルを更新」オプションを使用してパラメトリックセルを更新する機能

パラメトリックセルの「リセット」ポップアップメニューに追加された「セルを更新」オプションを使用すると、セル定義ファイルに加えたすべての変更についてセルを更新できます。このオプションは、セル定義に変更がある場合にメニューで使用できます。

(テクノロジプレビュー)同じ作業環境内の異なるワークセットからシートインデックスを使用する機能

同じ作業環境内の異なるワークセットで複数のシートインデックスを使用できるようになりました。したがって、他のワークセットからのさまざまな子インデックスを使用してマスターシートインデックスを作成することができます。

また、「シートインデックス」内の新しい作業フローツールを使用すると、フォルダを新しいDGNSIに変換し、より詳細な画層を表示して整理することができます。シートインデックスを分離すれば、ファイルをロックして他の人が操作できないようにしなくても、個別に作業を行うことが可能です。

(テクノロジプレビュー)最近使用したセルライブラリの履歴を表示する機能

「セルライブラリ」ダイアログボックスのファイルメニューに、最近使用したセルライブラリを最大10個含むリストが表示されるようになりました。この内のいずれかを選択して設計に使用することができます。

最近使用したセルライブラリを保存するファイルパスを表示できます。


テクノロジプレビューからコマーシャル版に移行された機能

以前の更新でテクノロジプレビューとして使用できた次の機能が、この更新ではコマーシャル版としてリリースされました。