STAAD.Pro Help

TR.37.6.1 目的

この解析タイプは、構造物に作用する定常で調和的に変化する荷重をモデル化し、初期過渡応答が0に落ち着いた後の定常調和応答について解くために使用されます。STAAD.Proの定常状態解析オプションは、1つの強制振動数、または振動数の組に対する結果を含みます。1つの荷重ケースにおいて、地動、または分配ジョイント荷重を設定できます。この入力、モード減衰入力、合成減衰入力のいずれにおいても、減衰が要求されます。

このコマンドは、解析要求を設定し、(この解析コマンドより前で設定される必要があり、)質量分布の定義として使用されるMODAL CALCULATIONコマンドにより荷重ケースを設定し、定常状態強制関数、出力振動数、およびジョイント応答の出力を規定する入力データブロックを開始するために使用されます。

すべての入力と出力の振動数の単位は、ヘルツです(HzまたはCPS)。

注記: Modal Calculationコマンドは、重量/質量定義の荷重ケースで必要です。

一般的な書式

PERFORM  STEADY  STATE  ANALYSIS
本コマンドは、次を含む解析を実行するようプログラムに指示します。
  1. 解析用にすべての情報が与えられているかチェック

  2. ジョイント剛性マトリックスの形成

  3. 連立1次方程式を解く

  4. モードと振動数について解く

  5. 定常状態ジョイント変位、速度、加速度、および位相角についての計算

  6. 上記の量に対する振動数の計算と結果のグラフィカルな表示

  7. メンバーとエレメント力、応力とサポート反力は、現状計算されません。

Perform Steady State Analysisコマンドの後の最初の入力は次のとおりです。

BEGIN ( { STEADY | HARMONIC } ) ( { FORCE | GROUND } )
定常、または調和

Steady = 解析は、1つの強制振動数において

Harmonic = 解析は、いくつかの振動数において

力、または地動

荷重が分配ジョイント力か地動かを選択してください。

このコマンドは、有効で、解析で使用される4つの荷重/解析タイプのいずれかを選択します。これら4つについては、「TR.37.6.4 定常地動荷重」から「TR.37.6.7 調和力荷重」までに述べられます。

このデータブロックは、END STEADYコマンドによって終わる必要があります(「TR.37.6.9 定常状態/調和解析の最終行」を参照)。

定常状態/調和解析は、地動に対する、6つのジョイント方向の最大変位とそれに対応する位相角を、「 TR.37.6.2 調和出力振動数の定義」で定義される各振動数に対して計算します。

PRINT JOINT DISPとポスト処理で表示される結果では、与えられたジョイントと方向についての荷重ケース変位は、ある定常状態荷重ケースのすべての振動数(位相角なし)に対する最大値となります。

調和解析のポスト処理では、任意ジョイントの、振動数に対する相対変位、速度、加速度のLog-Logグラフが選択可能です。

振動数による位相角ありの変位の出力については、「TR.37.6.8 定常状態/調和の結果の出力」を参照してください。