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TR.18 無効化/削除の設定

このコマンドのセットは、設定されたジョイント、またはメンバーの一時的な無効化、恒久的な削除に使用されます。

一般的な書式

INACTIVE { MEMBERS member-list | ELEMENTS element-list }
DELETE { MEMBERS member-list | JOINTS joint-list }

説明

これらのコマンドは、特定のジョイント、メンバーを無効化、または構造から完全に削除する際に使用されます。INACTIVEコマンドは、メンバーとエレメントを一時的に無効化します。ユーザーは、その後の入力過程でそれらを再有効化可能です。DELETEコマンドは、構造からメンバー/エレメントを完全に削除します。ユーザーは、それらを再度有効にはできません。Delete Jointコマンドは、Joint Coordinatesの直後にある必要があります。DELETEコマンドは、すべてのメンバー/エレメント生成の直後にある必要があり、すべてのINACTIVEコマンドの前にある必要があります。

注記

  1. DELETE MEMBERコマンドは、ジョイントが他の有効なメンバーまたはエレメントに結合しない場合は、削除されるメンバーに関係するすべてのジョイントを自動的に削除します。

  2. このコマンドは、また、初めから構造物に結合していないすべてのジョイントを削除します。たとえば、そのようなジョイントがジョイント座標の入力の簡便性のために生成され、削除されることが意図されています。そのため、DELETE MEMBERコマンドが使用される場合は、DELETE JOINTコマンドは使用されるべきではありません。

  3. DELETE MEMBERコマンドは、エレメントだけでなくメンバーの削除にも利用可能です。削除されるメンバーのリストが1行を超える場合、現在の行の最後で空白の後にハイフン(-)を付けることにより次の行に続ける必要があります。

  4. メンバーの無効化によって空間的につながっていない(孤立した)ジョイントができる場合、それらのジョイントがメンバーまたはエレメントに結合していないことを示す警告が出力ファイルに表示されます。通常、これらの警告は無視してかまいません。

  5. 無効化されたメンバーは、CHANGEコマンドの使用により、その後の過程(第2の荷重ケースに対する解析や設計)用に復元可能です。詳細については、「TR.37 解析の設定」および「 EX. US-4 Inactive Members in a Braced Frame 」を参照してください。 

  6. DELETE MEMBERコマンドは、エレメントの削除にも使用されるべきです。jを削除するエレメントのエレメント番号として、DELETE MEMBER jというコマンドを設定してください。以下に示す例では、29~34と43はエレメント番号です。

  7. INACTIVEメンバーとして宣言されるメンバー上で定義される荷重は、解析では考慮されません。このことは、SELFWEIGHTMEMBER LOADSPRESTRESSおよびPOSTSTRESS LOADSTEMPERATURE LOADなどに当てはまります。

    孤立したジョイントになる場合(上記の注記dを参照)、そのようなジョイントに適用される荷重は失われます。つまり、それらの荷重は関連付けられたメンバーが無効化されている荷重ケースの解析において考慮されません。これは、移動、風、または地震荷重の生成においてJOINT LOADコマンドを明示的に使用するか何らかの方法で生成された荷重に当てはまります。

  8. DELETE JOINTコマンドは、MEMBER INCIDENCEELEMENT INCIDENCEなどのようなすべての生成コマンドの前に設定される必要があります。

INACTIVE MEMBERS 5 7 TO 10
DELETE MEMBERS 29 TO 34 43