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TR.27.1 グローバルサポートの設定

このコマンドのセットは、全体座標軸に平行なサポートに対して、サポート条件を設定するために使用されます。

SURFACE要素に対しては、直線に沿ったノードが、壁の基礎のケースのようにすべて同様に支持されている場合、それらのノードに拘束を割り当てるためにサポートを生成することができます。次のコマンド書式におけるGENERATEオプションを参照してください。領域の開始ノード、終了ノード、および拘束のタイプを与えます。

一般的な書式

SUPPORTS
{ joint-list | ni TO nj GENERATE } { PINNED | FIXED ( BUT release-spec (spring-spec) ) | ENFORCED ( BUT release-spec) }
release-sepc = { FXFY | FZ | MX | MY | MZ }
spring-spec = *{KFX f1 | KFY f2 | KFZ f3 | KMX f4 | KMY f5 | KMZ f6 }

指定項目:

  • ni, nj = それぞれ、サーフェス要素縁に沿ってサポートを生成するための始点と終点のノード番号
  • f1 ... f6 = それぞれ、X、Y、およびZ方向とX、Y、およびZについての回転のサポートばねに対応するばね定数

ピンと固定の解説

PINNEDサポートは、並進拘束はあり、回転拘束のないサポートです。言い換えると、サポートは、モーメントの伝達能力がありません。FIXEDサポートは、並進と回転の両方の拘束があります。FIXED BUTサポートは、release-spec(力-Xに対するFXからモーメント-Zに対するMZまで)において記述されるように、全体方向にリリース可能です。また、FIXED BUTサポートは、spring-spec(全体X軸における並進ばねKFXから全体Z軸における回転ばねKMZまで)で記述されるばね定数を持つことが可能です。対応するばね定数は、f1からf6までです。回転ばねの定数は、常に回転の度に対するものです。CHANGEコマンドを使用する場合、必要であれば、6つすべてのリリースを与えることができます。リリース特性とばね特性の両方が同じサポートジョイントに対して与えられる場合、リリース特性が初めに来る必要があります。

  1. CHANGEコマンド設定と併用のサポート設定に関する情報については、「TR.38 変更の設定」を参照してください。

  2. ばね定数は、現単位系で与える必要があります。

  3. すべてのばね自由度は、最後のばねではない自由度の設定の後に、それらが同一直線上にあるならば、入力される必要があります。

  4. 同じジョイントに対して2つの入力がある場合、次のようになります。

    1. ピン/固定の方向は、その方向に固定されます。

    2. 一方の入力ではリリースされ、他方ではばねである方向は、ばねを使用します。

    3. 一方の入力ではピン/固定であり、他方ではばねである方向は、ばねを使用します。

    4. 2つ以上の入力においてばねである方向は、ばね定数は足されます。

例1

SUPPORTS
1 TO 4  7 PINNED
5  6 FIXED BUT FX MZ
8  9 FIXED BUT MZ KFX 50.0 KFY 75.
18  21 FIXED
27 FIXED BUT KFY 125.0

この例では、ジョイント1~4とジョイント7はピンに設定されます。これらのサポートでは、モーメントは伝達されません。ジョイント5と6は、力-Xとモーメント-Z以外のすべての自由度に関して固定されます。ジョイント8と9は、モーメント-Z以外のすべての自由度に関して固定され、全体系XとY方向にばね定数がそれぞれ50と75のばねを持ちます。ジョイント18と21は、すべての並進と回転の自由度に関して固定されます。ジョイント27では、125単位のばね定数を持つFY自由度以外はすべて固定されます。

強制の解説

強制サポートは、ジョイントにおけるどの並進とどの回転が課せられた変位を持つかを定義します。サポート変位は、「TR.32.8 サポートジョイント変位の設定」の各荷重ケースに対して定義されます。サポート変位が入力されない場合には、その方向が固定であるかのように、変位ゼロが課せられます。強制変位の方向は、動的荷重ケースに対しても固定されます。

同じジョイントに対して2つの入力がある場合、強制を受ける方向は、その方向に強制を受け、そのジョイントの方向に対する他のサポートの設定をオーバーライドします。

現状では、サポート生成コマンドは、サーフェス要素のサポート設定とともにのみ使用可能です。

例2

SUPPORTS
3 TO 7 GENERATE PIN

上記のコマンドは、一直線上におけるノード番号3~7のすべてのジョイントにおいて、ピンサポートを生成します。これは、ユーザーによって明示的に定義されるジョイント、またはプログラムによって内部的に使用されるために生成されたジョイントを含みます(たとえば、SET DIVISIONとSURFACE INCIDENCESコマンドの結果として)。