1方向荷重の設定はグループに適用されるため、IBCまたはUBCのコードに基づく活荷重の低減を使用することもできます。

注記

1. 構造物は、特定の全体軸が床面に垂直を維持するようにモデル化される必要があります。 

2. FLOOR LOAD設定に対しては、荷重の2方向の分配が考慮されます。ONEWAYおよびAREA LOADの設定に対しては、1方向の作用が考慮されます。ONE WAY荷重に対しては、プログラムは、荷重生成の目的で、パネル内の短辺方向を見つけようとします。

   V8i SELECTseries 6 build 20.07.11.50以降: 正方形パネルに作用する1方向荷重（つまり、スパン方向が両方向で同じ）の場合、正方形の4辺を形成するメンバーに対して三角形荷重が生成されます。荷重の大きさは、4つすべてのメンバーで同じで、正方形の2つの交差する対角線によって形成される4つの三角形に基づいて計算されます。

   または、FLOOR LOADタイプを使用することもできます。

3. 単位面積当たりの荷重は、特定のパネルに対して変化せず、連続で無開口であると仮定されます。

4. 床の形状が凸辺と凹辺の組み合わせで構成されている場合は、「床荷重」コマンドをいくつかの部分に分割し、それぞれを床の特定の領域に合わせます。これにより、プログラムはパネルの検索をローカライズするように強制され、解が改善されます。

   添付の例は、より正確な結果を与える床荷重を生成するために、床がより小さな領域に再分割される必要のあるケースを示しています。ノード6における辺108と辺111の間の内角は、180度を越えます。同様の状況が、ノード7にも存在します。結果として、以下のコマンド

   LOAD 1
   FLOOR LOAD
   YRANGE 11.9 12.1 FLOAD -0.35

   は、許容できる結果を与えません。その代わり、以下の例に示すように、領域は再分割される必要があります。

   LOAD 1
   FLOOR LOAD
   YRANGE 11.9 12.1 FLOAD -0.35 XRA -.01 15.1 ZRA -0.1 8.1
   YRANGE 11.9 12.1 FLOAD -0.35 XRA 4.9 10.1 ZRA 7.9 16.1

   

5. "完全な"メンバーによって少なくとも3辺を囲まれる、少なくとも1つの四辺形パネルが、ユーザー定義の領域内（XRANGE、YRANGE、およびZRANGE）に与えられる必要があります。これは、プログラムがFLOOR／ONEWAY LOAD設定によってメンバー荷重を生成できるようにするためです。"完全"なメンバーは、開始点と終了点の間の全長にわたり、特定のパネルの境界となるものとして定義されます。 

   荷重の分配パターンは、パネルの形状に依存します。パネルが矩形の場合、分配は、次の図に示すように台形則、および三角形則に従います。

   

   矩形パネルの台形および三角形の荷重分布

   まず、多角形の重心点が計算されます。その後、図に示すように、各頂点が重心点と結ばれ、三角形領域を形成します。各三角形に対して、垂線が重心点から反対の辺に向かって描かれます。垂線と辺の交点が三角形の外に出る場合、その三角形の面積が計算され、等価な等分布荷重がその辺に作用します。そうでない場合、三角形荷重は辺に作用します。

UBCとIBCコードによる活荷重の低減

UBC 1997、IBC 2000、およびIBC 2003コードは、ある状況下では、床の活荷重の低減を許容します。これらのコードは、次に示されるような方法で組み込まれています。

この機能を使用するには、STAAD.Proモデルの作成時に次の条件を満足する必要があります。

1. FLOOR LOADまたはONEWAY LOADオプションを使用して活荷重を作用させる必要があります。このオプションについては上記の説明のとおりです。使用例については、「 EX. US-15 Wind and Floor Load Generation on a Space Frame 」を参照してください。
2. 「TR.32 荷重の設定」に示されるように、荷重ケースは、そのケースの生成時にLiveと呼ばれるタイプが採用される必要があります。さらに、Reducibleと呼ばれるオプションも設定される必要があります。

LOAD n LOADTYPE Live REDUCIBLE

指定項目:

• nは荷重ケース番号です。

次の図は、2つの状況に対してメンバー上に生成される荷重を示しています。

前述のケースに対して生成される荷重

注記

1. 床の活荷重に対する規則のみが組み込まれています。屋根の活荷重の規則は組み込まれていません。
2. 本方法は、FLOOR LOAD、またはONEWAY LOAD特性を通して適用され、STAADははりのみに対して荷重生成を行うので、上に述べた節の鉛直メンバー（柱）に関するコードの規則は組み込まれていません。コードに説明される要求を満足するそれらのメンバーに作用する分布荷重は、低減が適用された後に低減された値を持ちます。
3. 1997年版UBCの式（7-2）、2000年版IBCの式（16-3）、2003年版IBCの式（16-23）は、組み込まれていません。
4. 2000年版と2003年版のIBCコードでは、"グループAのみが占める状況では、低減は許容されません"と第一の注意書きにあります。STAADには、占有タイプがグループAであることをプログラムに伝える直接的な方法はありません。そのため、活荷重の低減特性を使用する際には、構造物がこの要求を満足するかを確認することはユーザーの責任です。満足しない場合は、低減を適用すべきではありません。STAADは、この条件を自身ではチェックしません。
5. 1997年版UBCコードでは、1607.5節の最後の文節で、"活荷重の低減は、9人乗り以下の個人用RV車を格納するガレージにおいて40パーセントを超えてはならない"と述べています。繰り返しますが、構造物が個人用RV車のガレージであることをSTAADに伝える術はありません。したがって、構造物がこの要求を満足するかを確認するのはユーザーの責任です。満足しない場合は、低減を適用すべきではありません。STAADは、この条件を自身ではチェックしません。
6. すべての3つのコードは、低減に関して同じ規則に従うので、低減の実行に従ってコード名を設定することに関して、有用な規約はコマンド書式にはありません。