STAAD.Pro Help

TR.16.2 フィジカルメンバー

STAAD.Proでは、解析的に既に定義されたメンバーを、特別なメンバーグループPMEMBERを使用して、フィジカルメンバーにグループ化することができます。このコマンドは、解析的に同一線上にあり、同じ断面と材料特性を持つメンバーのグループを定義します。

PMEMBERを使用してモデル化を行うには、通常の解析メンバーをモデル化して、その後それらを1つにグループ化する必要があります。

PMEMBERを作成するには、次のことが事前に要求されます。

  1. メンバーリストに解析メンバーが存在する。
  2. 選択されたメンバーは連結されている。
  3. 選択された個々のメンバーは同一線上にある(隣接する解析メンバーが5°以内)。
  4. フィジカルメンバーを構成する個々のメンバーのローカル座標軸は同一である(つまり、x、y、zはそれぞれ平行で同じ向きである)。
    ヒント: 誤った方向を指している解析メンバーについては、STAAD.Proの解析モデリングワークフローで、「ユーティリティ」リボンタブの「ジオメトリーツール」グループから「ビームツール」 > 「ビーム結合」ツールの順に選択して修正することができます。
  5. 1つのフィジカルメンバーグループのメンバーであり、 他のフィジカルメンバーグループに含まれない。
注記: PMEMBERオプションは、そのコマンドを明示的にサポートしているコードでのみ使用することができます。PMEMBERの設計がサポートされていることを確認するには、該当する設計コードの仕様を参照してください。

説明

PMEMBERは、 解析モデリングワークフローまたは鋼構造設計ワークフローで作成することができます。解析モデリングワークフローと鋼構造設計ワークフローのPMEMBERは、それぞれMとDのラベルが付けられます。モデリングワークフローのPMEMBERは、変化する断面を許容します。鋼構造設計ワークフローは、モデリングモードで作成されたPMEMBERのインポートを許容します。

フィジカルメンバーを定義するには、MEMBER INCIDENCEコマンドの後に次のコマンドを使用します。

DEFINE PMEMBER
Member-list PMEMBER pmember-no 

JOINT COORDINATE
1 0 0 0 6 10.0 0 0
MEMBER INCIDENCE
1 1 2 5
DEFINE PMEMBER
1 TO 5 PMEMB 1

フィジカルメンバーのメンバー特性を定義するには、次のコマンドを使用します。

PMEMBER PROPERTY
pmember-list PRIS …

フィジカルメンバーは、STAAD.Proで利用可能なメンバー特性のすべてのタイプをサポートしています。

特定の解析メンバーに複数のメンバー特性を定義することがある場合(たとえば、一度はPMEMBER PROPを通して、次にMEMBER PROPコマンドを通して解析メンバーの特性が二度定義される場合)、MEMBER PROPコマンドはPMEMBER PROPの定義を上書きします。

フィジカルメンバーの材料定数を定義するには、次のコマンドを使用します。

PMEMBER CONSTANTS
E CONCRETE pmember-list  
DEN CONCRETE pmember-list 

PMEMBERの一部であるメンバーに、定数を明確に割り当てることは許容されていません。

注記: フィジカルメンバーに対する荷重は、PMEMBER LOADコマンドを使用して直接作用します。詳細については、「TR.32.2.1 PMember荷重の設定」を参照してください。

PMEMBERでは、PMEMBリストを使用して設計パラメータを設定することができます。次のシンタックスが使用されます。

parameter value PMEMB pmember-list 

RATIO 1.05 PMEMB 1 2
注記: CODE CHECKまたはSELECTコマンドを除き、PMEMBリストのALLを設定することはできません。

解析後、PMEMBERの結果は、次のコマンドを使用して見ることができます。

PRINT PMEMBER FORCE

このコマンドは、グループの解析メンバーすべてに対して、メンバー力を生成します。