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P. 床振動の工学的理論

ジョイストモードとガーダーモードの基本固有振動数は、Design Guideのページ11の式3.3によって決定することができます。

fj/g = 0.18 (g/Δ)1/2 1

意味
fj/g
=
ジョイストまたはガーダーモードの基本固有振動数
g
=
重力加速度
Δ
=
支持荷重によるメンバーのスパン中間たわみ

組み合わせモードに対しては、基本固有振動数はDesign Guide のページ11の式3.4 によって決定することができます。

fn = 0.18 [g/ (Δj + Δg) ]1/2 2

意味
fn
=
組み合わせモードの基本固有振動数
g
=
重力加速度
Δj
=
支持荷重によるジョイストのたわみ
Δg
=
支持荷重によるガーダーのたわみ

ΔjΔgは、解析後の二次操作によって決定されるジョイストとガーダーの局所たわみです。剛性解析では、ガーダービームの全体たわみが得られます。ガーダービームのたわんだ位置における始点ノードと終点ノードを結ぶラインがベースラインとして作成されます。このベースラインに対して、始点と終点ノードのたわみ値はゼロです。ガーダービームの中間点の局所たわみの値は、このベースラインに対する全体たわみの値から評価されます。

先の式に示したように、基本固有振動数の計算に使用されるたわみは、この局所たわみです。さらに、局所たわみは、AISC Design Guideのページ21の式に示されるように、等価一様荷重wj(ジョイスト上)とwg(ガーダー上)の計算に使用されます。

3

意味
Ij/g
=
ジョイストまたはガーダーの有効断面の断面二次モーメント
Lj/g
=
ジョイストまたはガーダーのスパン
Eg
=
鋼材のヤング係数

上に示すfjΔjwj項に加えて、以下に説明される付加項(DsDjBj、およびWj)もジョイストモードに対してレポートされます。

意味
Ds
=
スラブの変換された単位幅あたりの断面二次モーメントであり、AISC Design Guideのページ17の右下隅の式により決定されます。

de
=
コンクリートの有効幅であり、通常、型枠デッキ上のコンクリートせいに型枠デッキせいの半分を足したものが取られます。
N
=
動的ヤング係数比 = Es / 1.35 Ec
Ec
=
コンクリートのヤング係数
Dj
=
ジョイストまたはビームの変換された単位幅あたりの断面二次モーメントであり、AISC Design Guideのページ18の左上に示される式により決定されます。

= Ij/S

S
=
ジョイストまたはビームの間隔
Bj
=
ビームまたはジョイストパネルモードの有効幅であり、AISC Design Guideのページ17の式4.3aにより決定されます。

= Cj (Ds / Dj )1/4 Lj ≤ 2/3 × 床幅

Cj
=
内部パネルに対しては1.0

縁パネルに対しては2.0

Wj
=
ビームパネルの重量であり、AISC Design Guideのページ17の式4.2とページ21左側により計算されます。

Wj = wj Bj Lj(x 1.5 連続の場合)

ガーダーモードでは、レポートされる項目には、先に説明されたfgΔjwgと以下に示すDgBgWgが含まれます。

意味
Dg
=
ガーダーの変換された単位幅あたりの断面二次モーメントであり、AISC Design Guideのページ18に記述されています。

= Ig/Lj(縁ガーダー以外のすべてに対して)

= Ig/2Lj(縁ガーダーに対して)

Bg
=
ガーダーパネルモードに対する有効幅であり、ページ18の式4.3bにより決定されます。

= Cg (Dg / Dj )1/4 Lg ≤ 2/3 × 床幅(内部パネルに対して)

= 2/3 Lg(縁パネルに対して)

Cg
=
次のようにページ18において定義されます。

= ガーダーフランジに接続されるガーダー支持ジョイスト(たとえば、ジョイストシート)に対しては1.6

= ガーダーウェブに接続されるガーダー支持ビームに対しては1.8

Wg
=
ガーダーパネルの重量であり、ページ17の式4.2によって計算され、ページ21で説明されています。

= wg Bg Lg(x 1.5 連続の場合)

振動の組み合わせモードに対してレポートされるパラメータは、fnWβ、ピーク加速度(Peak Acceleration)および加速度制限(Acceleration Limit)です。

fnは、上に示す式2により計算されます。

Wは、組み合わせモードにおける等価パネル重量であり、AISC Design Guideのページ21に示される式により計算されます。

W

βは、AISC Design Guideのページ18の表4.1に従う減衰比の値です。

歩行振動によるピーク加速度は、AISC Design Guideのページ17とページ21の式4.1により決定されます。

意味
ap
=
歩行振動によるピーク加速度の値
P0
=
振動を表す一定力であり、Design Guideの表4.1に従って決定されます。
fn
=
組み合わせモードの基本固有振動数

加速度制限は、Design Guideのページ18の表4.1により決定されます。