STAAD.Pro Help

A. 層間変位のチェックをするには

隣接する層間の変位をコード定義の比率と照合するようにプログラムに指示するには、次の手順に従います。

層変形は、建物内の隣接する2つの床の相対的な横方向変位として計算されます。層間変位は、層の高さに係数を掛けて表すこともできます。使用可能な係数は、通常、国コードごとに異なり、荷重のタイプによっても異なる場合があります。たとえば、地震荷重に関する2002年版IS 1893では、層間変位の許容限界は層の高さ×0.004であるのに対し、風荷重に関するIS 875では層の高さ×0.002です。

いずれかの横方向の特定の層レベルでの変位は、その床レベルに存在するすべてのジョイント変位の平均として計算されます。ただし、床ダイアフラムが存在する場合、変位は床の質量の中心(すなわち、コントロールジョイント)で計算されます。

注記: さらに、層変形の計算または柔層のチェックに使用される層剛性は、「解析結果印刷コマンド」セクションにPRINT STORY STIFFNESSコマンドを含めることで、STAAD.Proの出力に追加できます。

詳細については、「TR.42 出力の設定」を参照してください。

注記: 2002年版IS 1893の動的な応答スペクトル解析では、解析結果印刷コマンドではなく、荷重ケース内にコマンド行を追加することにより、層変形のチェックが実行されます。詳細については、「TR.32.10.1.7 2002年版IS:1893(パート1)に従った応答スペクトル仕様」を参照してください。
  1. 「解析と設計」リボンタブで、「解析データ」グループの「ポスト解析コマンド」ツールを選択します。

    ポスト解析コマンドの「解析/印刷コマンド」ダイアログが開きます。
    ヒント: ダイアログがすぐに開かない場合は、「解析後の印刷 - 構造全体」ダイアログの「解析結果印刷 - 全体の構造ダイアログ」で「定義する」をクリックします。
  2. 「解析/印刷コマンド」ダイアログで「層変形」タブを選択します。
  3. 「許容ドリフト係数」の値を入力します。
    これは、該当する建築基準で指定されたドリフト率の値です。
  4. 「選択行の後に」オプションをオンにすると、「解析結果印刷 - 全体の構造」ダイアログで現在選択されているコマンドの後に印刷コマンドが挿入されます。 オンにしない場合、印刷コマンドはSTAAD入力ファイルの末尾に追加されます。
  5. 「追加」をクリックします。 コマンドがSTAAD入力ファイルに追加されます。
  6. 「閉じる」をクリックします。