TR.3 単位の設定
このコマンドにより、ユーザーは、入力用、出力用の長さと力の単位を設定、変更できます。
説明
STAADモデルで入力される数値データの大きさは、そのデータの単位によって決まります。STAAD.Proでは、フィート法とメートル法の両方の単位系に基づく数値データをサポートしています。
任意の値の単位を決定するためにSTAAD.Proで使用される方法は、前にあるUNITコマンドに基づきます。
UNITコマンドでは、LENGTH、FORCE、またはその両方の単位を設定または変更することができます。この設定は、要求される長さまたは力の単位でのデータの設定や出力の生成が必要になるたびに、下記の条件に従ってSTAAD入力ファイルで何度でも行うことができます。すべてのデータは、そのデータよりも前に設定された最後の単位設定に対応しているものとします。
一般的な書式
UNIT *{ length-unit | force-unit }
指定項目:
length-unit = { INCHES | FT or FEET | METER | CM | DME | MMS | KM }
force-unit = { KIP | POUND | KNS | | DNS | NEWTON | MNS | MTON | KG }
次の表に、基本単位に対する単位と相対的な係数を示します。
注記
- UNITコマンドは、任意の主要なレベルのコマンド(たとえば、JOINT COORD、MEMBER INCIDENCEなど)の前に挿入することができます。
- UNITコマンドが設定されていない場合のデフォルトの単位は次のとおりです。
- 長さはフィートで力はキロニュートンのように、異なる単位系の単位を組み合わせて使用することができます。
- 長さと力の両方の構成要素を含む単位(応力 = 力/長さ2など)には、現在の長さと力の単位が使用されます。
したがって、現在の長さの単位がフィートで力の単位がキロニュートンの場合、ヤング係数を定義する際の応力の単位の値はkN/ft2となります。この定義は変則的なものですが、STAAD.Proでは完全にサポートされています。
- キログラムとメトリックトンは、重力による加速度を32.174 ft/s2と仮定して力の単位に変換される質量の単位です。
- 温度の単位については、STAAD.Proには明示的な定義はありません。温度荷重の値と熱膨張係数の単位は同じであると想定されます。
- UNITコマンドを解析コマンドのすぐ前に含めることは避けてください。含まれている場合、出力に警告が表示されます。出力の単位を変更するには、代わりに、解析コマンドの後で解析結果印刷コマンドよりも前の位置にUNITコマンドを含めてください。