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TR.11 ジョイント座標の設定

これらのコマンドにより、構造物のジョイントの座標を設定し、生成することができます。JOINT COORDINATESコマンドは、座標設定の初期化を行います。REPEATREPEAT ALLコマンドは、反復パターンを使用して座標の生成を容易にします。

一般的な書式

JOINT COORDINATES (CYLINDRICAL (REVERSE)) (NOCHECK) (NOREDUCE  BAND) 
i1 xi1 yi1 zi1 (i2 xi2 yi2 zi2) (i3)

必要に応じて繰り返して、各ノードまたは生成される一連のノードを定義します。

(in xin yin zin )
(REPEAT n xr1 yr1 zr1 (xr2 yr2 zr2xrn yrn zrn) )
(REPEAT ALL  n xt1 yt1 zt1 (xt2 yt2 zt2xtn ytn ztn) )
(JTORIGIN xOrigin yOrigin zOrigin)

指定項目:

Parameter説明
i1, in 後続のノード座標の参照番号
xi yi zi 指定の座標系でのノードiの座標
ヒント: ノードの番号と座標を手動で指定するには、それぞれのノードを新しい行で指定します。
Parameter説明
i2 ノードi1から生成される一連のノードの最後のノード番号(オプション)
x2 y2 z2 指定の座標系でのノードi2の座標
i3 i1からi2までのノード番号の増分。デフォルトの増分は1です。生成される各ノードは、i1からi2までの間に等間隔で直線状に配置されます。
REPEAT n REPEATで始まる行は、xr1 yr1 zr1で指定されたオフセットを使用して、前の行のn個のコピーを生成します。追加のオフセット値(例:xr2 yr2 zr2xrn yrn zrn)を使用すると、後続の繰り返し生成にそれらのオフセット値が使用されます。nは150までに制限されます。
REPEAT ALL  n REPEAT ALLで始まる行は、xt1 yt1 zt1で指定されたオフセットを使用して、REPEAT ALL設定に続くすべての行について前の行のn個のコピーを生成します。nは150までに制限されます。
JTORIGIN オプションのパラメータJTORIGINは、JOINT COORDINATESコマンドで入力されたすべてのジョイントに対して、原点(0,0,0)とは異なる原点を設定する際に使用されます。たとえば、円筒の中心が(0,0,0)ではなく、空間の異なる点にあるような場合に使用可能です。JTORIGINコマンドは、別の行で入力される必要があります。ジョイント座標が入力または生成された後に、xOriginyOrigin、およびzOriginの値が各ジョイントの対応するX、Y、およびZ座標に追加されます。

円筒座標系および逆円筒座標系の座標(x y z)の値は次のように決定されます。

円筒座標系では、半径、角度、およびオフセット距離によって空間内の点が定義されます。
  1. x1 = XY平面における原点からの半径距離(現在の長さ単位)
  2. y1 = 全体座標系Z軸を中心に反時計回りに測定した全体座標系X軸からの角度(度数)
  3. z1 = 全体座標系Z軸方向のXY平面からのオフセット距離(現在の長さ単位)

円筒座標系

参照円筒座標系は、半径、オフセット距離、および角度によって空間内の点が定義されるもう1つの円筒座標系です。
  1. x1 = XZ平面における原点からの半径距離(現在の長さ単位)
  2. y1 = 全体座標系Y軸方向のXZ平面からのオフセット距離(現在の長さ単位)
  3. z1 = 全体座標系Y軸を中心に反時計回りに測定した全体座標系X軸からの角度(度数)

逆円筒座標系

説明

JOINT COORDINATESは、デカルト座標系を設定します。ジョイントは、全体座標X、Y、およびZを使用して定義されます。JOINT COORDINATES CYLINDRICALは、円筒座標系を設定します。ジョイントは、r、q、およびz座標を使用して定義されます。JOINT COORDINATES CYLINDRICAL REVERSEは、逆円筒座標系を設定します。ジョイントは、r、y、およびq座標を使用して定義されます。詳細と図については、「G.4.1 全体座標系」を参照してください。

複数のJOINT COORDINATESコマンドの概念は、UNITの変更とPERFORM ROTATIONコマンドの中間を許容します。これらのコマンドは、ジョイントの選択された部分に適用されます。しかし、PERFORM ROTATIONコマンドは、事前に定義されているすべてのジョイントに適用され、前回のJOINT COORDINATEコマンドで指定されたジョイントのみに適用されるわけではありません。

例1

JOINT COORDINATES
1 0 0 0  3 4 4 0  1
次の3つのノードが生成されます。
1 0.0 0.0 0.0
2 2.0 2.0 0.0
3 4.0 4.0 0.0
注記: i3は1(デフォルト値)と指定されています。この場合、i3を省略しても、同じ3つのノードが生成されます。

例2

JOINT COORDINATES
1 0 0 0  5 5 0 0  2

次の3つのノードが生成されます。

1 0.0 0.0 0.0
3 2.5 0.0 0.0
5 5.0 0.0 0.0

例3

JOINT COORDINATES CYLINDRICAL
1 10.0 0.0 0.0   5 10.0 180 0.0  1

次の5つのノードが生成されます。

1 10.0 0.0 0.0
2 7.1 7.1 0.0
3 0.0 10.0 0.0
4 -7.1 7.1 0.0
5 -10.0 0.0 0.0

例4

次の例は、さまざまなREPEATコマンドの使用法を示しています。

REPEAT 10  5. 10. 5.

上記のREPEATコマンドは、最後の入力行を、同じ増分(すなわち、x = 5、y = 10、z = 5)を使用して10回繰り返します。

REPEAT 3  2. 10. 5. 3. 15. 3. 5. 20. 3.

上記のREPEATコマンドは、最後の入力行を3回繰り返します。それぞれの繰り返し操作は、異なる増分セットを使用します。

REPEAT 10  0. 12. 0. 15*0 0. 10. 0. 9*0
上記のREPEATコマンドは、最後の入力行を10回繰り返します。
  • 6回はx、y、zを0.、12.、0.増加させます。
  • 残りの4回は、0.、10.、0.増加させます。
それぞれx、y、zの値0は、前回の増分からの変化がないことを意味します。2番目から6番目の繰り返しを生成するために、0.、0.、0.(15*0)の5つのセットが与えられます。7番目の繰り返しは、増分0.、10.、0で行われます。8番目から10番目の繰り返しは、7と同じ増分で行われ、9*0で表されます。
注記: PRINT JOINT COORDINATEコマンドは、REPEATREPEAT ALLコマンドによって与えられ、生成されるジョイントの座標を確認するのに使用されます。また、ポスト処理作業フローを使用して形状を視覚的に確認できます。