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再マップ修飾子の使用

基本的な再マップ処理では、要素パラメータを出力ファイル内の別の値に変更することができます。ただし、特定のソース値を持つすべての要素を同じ目的値に変更するとは限りません。たとえば、画像23の文字をすべて「注記」画層に移動しても、画像23の線分はそのまま残しておく場合があります。また、線幅7の要素に限り、色を3から4に変更したり、線幅が2以外の要素の色を一様に3から4に変更する場合もあります。

再マップスプレッドシートの各マップテーブル(ワークシート)には、変更される要素パラメータに必要な列(プライマリキー)があります。さらに、ほとんどのマップテーブルには、プライマリキーに一致する要素を限定するためのその他のパラメータのオプションの列があります。たとえば、「Level」マップテーブルでは、必須のプライマリキー列は「Level」であり、オプションの修飾子列は「Color」、「Weight」、「LineStyle」、「Class」、「ElementType」、および「Cell」です。また、「Font」の再マップの場合は、「Level」、「Color」、「Weight」、「Class」、「Cell」の5つの修飾子があります。オプションの修飾子列は、「Show Optional Columns」設定値がオフの場合は表示されません。

以下に、マップテーブルで修飾子列を使用する際のガイドラインをいくつか示します。

  • 行のいずれかの修飾子列にエントリが存在する場合は、要素パラメータはそのエントリに一致しなくてはならず、一致しない場合は再マップされません。
  • 各行の修飾子のエントリは、1つだけでもかまいません。スプレッドシートには、特定の修飾子を除き、エントリがすべて同一の行を必要な数だけ設定することができます。たとえば、線幅が5と7のすべての要素の色を3から4に変更する場合は、線幅修飾子が5と7の2つの行を使用します。
    線幅 DWGOutput color
    3 5 4
    3 7 4
  • 行に先頭の文字が「~」のエントリが存在する場合は、要素パラメータはそのエントリの後続の文字に一致してはならず、一致する場合は再マップされません。たとえば、線幅が7のすべての要素の色を3から4に変更する場合は、「Weight」列に「7」を入力します。線幅が2以外のすべての要素の色を3から4に変更する場合は、「Weight」列に「~2」と入力します。
  • 「Color」、「Weight」、または「LineStyle」マップテーブルで「Level」修飾子が「%match」と指定されている場合は、元のパラメータは、要素の画層の対応する「ByLevel」属性に一致する場合に限り、出力パラメータに設定されます。これは、線属性を「ByLevel」に設定する場合に非常に便利です。たとえば、「Color」マップテーブルに以下の値が含まれているとします。
    画層 V8OutputColor
    2 %match %bylevel

    この場合、V8ファイルに保存するときに、「ByLevel」色が2の画層に存在する、色が2のすべての要素の色が「ByLevel」に設定されます。

    次の例では、「Color」マップテーブルに以下の値が含まれているとします。

    画層 V8OutputColor
    %unmapped %match %bylevel

    この場合は、色が画層の「ByLevel」色に一致するすべての要素が再マップされ、それぞれの色が「ByLevel」に変更されます。「Weight」マップテーブルや「LineStyle」マップテーブルでも同じ原則が適用されます。「%unmapped」と「%bylevel」が列の値にどのように影響するかについては、「「Colors」セクション」を参照してください。

  • 「Color」、「Weight」、「LineStyle」の各修飾子列の値が角カッコ([])で囲まれている場合は、再マップ処理で有効値として解釈されます。たとえば、「Color」修飾子列の値が「[2]」の場合、再マップ処理は、要素の色が2である場合、または要素の色が「ByLevel」に設定され、その画層の「ByLevel」色が2に設定されている場合に適用されます。
  • 「Class」列には、整数の作図値を入力できます。また、作図値がそれぞれ0、2、3である文字列の「Primary」、「Construction」、「Dimension」を入力することもできます。
  • 「ElementType」列の適切な値を特定するには、再マップするタイプの要素を選択し、MicroStation PowerDraftの「プロパティ」ツールを使用します。左パネルのツリービューのタイプ名の右側に、適切な整数値が表示されます。たとえば、線分要素のタイプは3です。
  • 「Cell」列では、列のエントリに名前が一致するセルの構成要素である要素に対してのみ再マップを適用するように指定することができます。「Cell」列のエントリには、アスタリスク(*)や疑問符(?)を使用することができます。アスタリスクは、同じ位置にあるゼロまたは1つ以上の任意の文字に一致し、疑問符は、同じ位置にある任意の1文字に一致します。たとえば、「Cell」列に「bac*」と入力した場合、再マップ行は、名前が「bac」から始まるセルの構成要素である要素に対してのみ適用されます。セル名の照合アルゴリズムでは、大文字と小文字が区別されません。