MicroStation CONNECT Edition ヘルプ

DWGとDXF関連の構成変数

MicroStationには、AutoCAD DWGデータの開始、編集、および参照用の構成変数が用意されています。次の表に、MicroStationでのDWG操作に影響する構成変数を示します。

構成変数 用途
MS_ACADDIR AutoCADを格納するディレクトリを定義します。フォントなどのDWGサポートファイルを検索するために使用します。

この製品の初回の起動時に、レジストリが読み取られ、AutoCADまたはAutoCAD LTがコンピュータにインストールされているかどうかが確認されます。インストールされている場合は、この構成変数が設定されます。

MS_BLOCKLIST セルとして挿入可能なDWGファイルとDXFファイルの一覧を定義します。

この構成変数は、「セルライブラリ」ダイアログボックスで「MS_CELLLISTにあるすべてのセルを表示」アイコンをクリックすると使用できるようになります。

MS_DWG_BACKUP DWGバックアップファイル(.bak)のディレクトリを定義します。設定しない場合は、バックアップファイルは、DWGファイルと同じディレクトリに配置されます。
MS_DWG_COMMANDPREFIX AutoCADキー入力コマンドへのショートカットとして使用可能な文字または文字列を定義します。
MS_DWG_CREATE_SPACE_FROM_EDF 1に設定した場合は、空のデータフィールドがスペースとして残ります。
MS_DWG_FEETUNIT_AS_ARCHENG 設定した場合は、DGNファイルの「作業単位」が「フィート」と「インチ」に設定され、「フォーマット」が「主単位」に設定され、「DWG/DXFとして保存オプション」ダイアログボックスの「単位」が「主単位」に設定されているときに、AutoCADで生成されるDWGファイルに「工業図面または建築表記の単位」が使用されます(設定されていない場合、単位は十進法または指数になります)。

詳細については、「DWGファイルに保存されるファイルの単位の操作」を参照してください。

MS_DWG_FIELD_2005FORMATTING 定義して1に設定した場合は、AutoCAD 2005がサポートするフィールド情報だけが生成されます。
MS_DWG_LSTYLE_FONTPATH フォントファイルの場所を特定します。
MS_DWG_LSTYLE_FONTNAME フォントファイルの名前ひいてはフォントの名前を特定します。
MS_DWG_MATCHORIENTATION_TOLAYOUT
  • 値を0に設定した場合、または値を設定しなかった場合は、注釈尺度要素の向きをレイアウトに合わせるオプションが無視されます。要素はビューに依存します。つまり、要素はビューの回転に対応します。
  • 値を1に設定した場合は、向きをレイアウトに合わせるオプションがオンになっている注釈尺度要素が「向き一定」に設定されます。つまり、要素はビューの回転に対応しません。そのため、モデルを回転させても、要素は水平に表示されたままになります。これはすべてのモデルに適用されます。既定のモデル(モデル空間)では要素の表示に問題が生じる場合がありますが、自己参照ファイル(ビューポート)を介してシートモデル(レイアウト)で要素を表示すれば問題ありません。
  • 値を2に設定した場合、注釈尺度要素は次の条件の下で「向き一定」に設定されます。
    • 向きをレイアウトに合わせるオプションがオンになっている
    • アクティブなモデルがシートモデルである
    • 既定のモデルが回転しない

    つまり、アクティブなモデルがDWGファイル内の「レイアウト」であり、モデル空間が回転しない場合、ファイルを開いたときに、すべてのモデルで正しく表示されます。ただし、これらの条件を満たしていないDWGファイルは、シートモデルで正しく表示されない可能性があります。

MS_DWG_MAX_ORPHANTAGS_PERSET "独立タグ"のタグセットあたりの最大タグ数を設定します。独立タグという属性定義はDWGファイルでインスタンス化する必要があり、ブロックでインスタンス化されることはありません。DWGファイルを開くときに、このような「未結合の」属性定義はすべて1つのタグセットにまとめられます。パフォーマンスを向上させるために、タグセットは管理可能なサイズに制限する必要があります。したがって、未結合の属性定義が大量にある場合は、1つの大きなタグセットではなく、複数のタグセットを使用することをお勧めします。既定のサイズはタグセットあたり100個です。
MS_DWG_OEBREP_AS_BREP 1に設定すると、3DSOLID、SURFACE、BODY、REGIONなどのAutodesk ShapeManager(ASM)エンティティから取得されたカスタムオブジェクトはASMエンティティとして扱われます。その結果、これらのカスタムオブジェクトは、標準のASMエンティティと同様にパラソリッド要素に変換されます。設定されていない場合(既定)、ファイルを開いたときに作成される要素は、「DWGオープンオプション」ダイアログボックスの「詳細設定」セクションの「カスタム/プロキシオブジェクト」の下のオプションによって制御されます。CADWorxおよびPipe Designerのオブジェクトイネーブラは、この構成変数の影響を受けます。
MS_DWG_PGPFILE AutoCADコマンドのショートカットまたはエイリアスを含むPGPファイルを指定します。
MS_DWG_PRE2004_COLOR_TABLE 製品内のDWGファイルの色テーブルを設定します。バージョン2004のAutoCADでは、インデックス色が多少異なる(通常は少し明るい)色で表示されます。この変数が設定されていない場合は、この製品でもこれらの新しい色が使用されます。
MS_DWGAUTOSAVE 正数を設定すると、DWGまたはDXFファイル内でカーソルの動きが停止してからオート保存が実行されるまでの秒数が指定されます。この秒数が経過すると、「注意」ウィンドウに変更を保存するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。保存処理は引き続き有効なので、「キャンセル」をクリックすることにより保存を延期できます。0に設定されている場合、ファイルを開いている間、オート保存は実行されません。ファイルは、終了時または別のファイルに切り替えたときに自動的に保存されます。
MS_DWGAUTOSAVE_NODIALOG 正数を設定すると、DWGまたはDXFファイル内でカーソルの動きが停止してからオート保存が実行されるまでの秒数が指定されます。この秒数が経過すると、「注意」ウィンドウは表示されずにファイル変更が自動的に保存されます。
MS_DWGDATA 以下のファイルが格納されているディレクトリを指定します。
  • DwgSettings.rsc - すべてのDWG設定値を含むリソースファイル
  • DWGファイルとDXFファイルの開始および保存用の保存済み設定値を含むファイル(*.dws)
  • DwgDisplayColors.tbl(オプション) - 画面表示用のAutoCADの固定色を含む色テーブル
  • DwgPlotColors.tbl(オプション) - プロット用のAutoCADの固定色を含む色テーブル
MS_DWGFONTPATH AutoCADがシステムにインストールされていない場合にAutoCAD *.SHXフォントへのパスを定義します。

既定では、最初に構成変数MS_ACADDIRの値を使用して、AutoCADサポートファイルが検索されます。この値を使用できない場合は、MS_DWGFONTPATHなどの個々の変数が使用されます。

MS_DWGOMITUNIQUEEXTENSION 同じディレクトリに同じ名前のファイルが複数存在する場合は、ファイルの保存時に出力ファイル名に拡張子が追加されます。

たとえば、ディレクトリにsample.s01とsample.s02という2つのファイルがある場合は、出力ファイル名に拡張子が追加されて、sample_s01.dgnおよびsample_s02.dgnとなります。また、名前が重複するファイルがディレクトリに存在しない場合は、出力ファイル名に拡張子は追加されません。たとえば、ディレクトリにsample.s02というファイルのみがある場合は、このファイルはsample.dwgに保存されます。

MS_DWGPATFILE AutoCADパターン定義を含む完全パスファイル名を定義します。
MS_DWGREF_ALLOWMASTERCOLORS 参照としてアタッチされたDWGファイルまたはDXFファイル用の色テーブルの使用方法を定義します。
  • MS_DWGREF_ALLOWMASTERCOLORSを1に設定した場合、DWG参照またはDXF参照用の色テーブルは、DGN参照の場合と同じように扱われます。これらは、「選択事項」ダイアログボックスの「参照」カテゴリ(「ファイル」 > 「設定」 > 「ユーザー」 > 「選択事項」)にある「参照色テーブル使用」設定値で制御されます。「参照色テーブル使用」をオンにすると、各参照の要素は、それぞれの参照の色テーブルに基づいて表示されます。「参照色テーブル使用」をオフにすると、各参照の要素は、アクティブなデザインファイルの色テーブルに基づいて表示されます。
  • MS_DWGREF_ALLOWMASTERCOLORSの値を設定しない場合は、DWG参照またはDXF参照は常に、参照ファイルの色テーブルに基づいて表示されます。この場合、「参照色テーブル使用」設定値は無効になります。
MS_DWGSEED DWGファイルを開くときに使用するDWGシードファイルを定義します。
MS_DWGSEED_OVERRIDE ユーザーが「DWG/DXFとして保存オプション」ダイアログボックスの「DWGシードファイル」の設定を変更できるかどうかを決定します。

この変数が設定されていないか0に設定されている場合、最初にダイアログボックスを開いたときに、既定のDWGシードファイルが、MS_DWGSEED構成変数によって設定されます。異なるシードファイルを選択することができます。

この変数が1に設定されている場合は、MS_DWGSEEDによって指定されたDWGシードファイルのみを使用できます。異なるシードファイルを選択することはできません。

この変数が2に設定されている場合、既定のDWGシードファイルは、各セッションの最初にMS_DWGSEEDによって設定されます。セッション中に異なるシードファイルを選択することができます。

MS_DWGSETTINGSFILE DWGファイルを開くまたは保存するための設定値を含むファイルを指します。
MS_DWGSHEETMODELSEED DWGファイル内の新しいシートモデルのシードモデルを含むファイルを指定します。
MS_DWGSHEETMODELSEEDNAME DWGファイル内の新しいシートモデルのシードモデルを指定します。
MS_DWGSYSTEMDATA DWG設定値ファイルDwgsettings.rscを含むディレクトリを指定します。MS_DWGDATAによって指定されたディレクトリを上書きします。

表示色テーブルおよびプロット色テーブル(DwgDisplayColor.tblおよびDwgPlotColors.tbl)もこのディレクトリに配置して制御することができます。

MS_MERGE_DISPLAYEDLEVELSONLY 「DWG/DXFとして保存オプション」ダイアログ、「V8として保存オプション」ダイアログの「参照」タブの「統合中に画層をコピー」設定値を修正します。

1に設定した場合は、選択したビューに表示されている参照画層だけが出力ファイルに統合されます。

この変数を設定せずに、「表示画層のみを統合」(「参照」タブ)をオフにした場合は、すべての参照画層が出力ファイルに統合されます。

MS_NO_DWG_BACKUP 設定した場合は、DWGファイルまたはDXFファイルの編集時にバックアップファイル(.bak)が作成されません。
MS_TRANSEED_OVERRIDE ユーザーが「DWGオープンオプション」ダイアログボックスの「DGNシードファイル」の設定を変更できるかどうかを決定します。

この変数が設定されていないか0に設定されている場合、最初にダイアログボックスを開いたときに、既定のDWGシードファイルが、MS_TRANSEED構成変数によって設定されます。異なるシードファイルを選択することができます。

この変数が1に設定されている場合は、MS_TRANSEEDによって指定されたDWGシードファイルのみを使用できます。異なるシードファイルを選択することはできません。

この変数が2に設定されている場合、既定のDWGシードファイルは、各セッションの最初にMS_TRANSEEDによって設定されます。セッション中に異なるシードファイルを選択することができます。

MS_WORKMODE 作業モードをDGNまたはDWGとして定義します。