TR.12 メンバー生成の設定
このコマンドの組は、ジョイント間の結合を定義することでメンバーを設定するために使用されます。REPEATとREPEAT ALLは、繰り返しパターンを生成するのを容易にするために利用可能です。
メンバー/エレメントの生成は、モデルが2つ以上の分離した構造ではなく、1つの構造物として表現されるように定義されている必要があります。STAAD.Proは、複数の構造物を自動的に検知することができます。
説明
REPEATコマンドは、特定のメンバーとジョイントの増分により、入力に関する前行をn回繰り返します。REPEAT ALLコマンドの機能は、REPEATコマンドと同様ですが、前出の最後のREPEAT ALLコマンドまで遡るすべての入力を繰り返す点、REPEAT ALLコマンドが事前に与えられていない場合は、すべてのジョイントデータを繰り返す点はREPEATコマンドと異なります。
Parameter | 説明 |
---|---|
i1 | 生成されるメンバーの番号。すべての整数番号が許容(最大6桁)されています。 |
i2 | 開始ジョイント番号 |
i3 | 終了ジョイント番号 |
次のパラメータは、メンバーの生成のみに使用されます。
Parameter | 説明 |
---|---|
i4 | 生成される第2のメンバー番号 |
i5 | 生成用のメンバー番号の増分 |
i6 | 生成ジョイントに追加されるジョイント番号の増分(何もしない場合、i5とi6は、デフォルトの1です) |
n | 繰り返し回数 |
mi | ジョイント番号の増分 |
ji | ジョイント番号の増分 |
PRINT MEMBER INFOコマンドは、REPEATとREPEAT ALLコマンドによって与えられ、生成されるメンバーを確認するために使用されます。
例1
MEMBER INCIDENCES 1 1 2 2 5 7 5 7 11 13 13 2 3
この例では、メンバー1は、ジョイント1からジョイント2に向かいます。メンバー2は、ジョイント5と7を繋ぎます。メンバー番号3~5は、メンバー番号の増分1とジョイント番号の増分1(デフォルト)により生成されます。すなわち、メンバー3は6から8に向かい、メンバー4は7から9に向かい、メンバー5は8から10に向かいます。同様に、次の行では、メンバー7は11から13、メンバー9は14から16、11は17から19、13は20から22に向かいます。
例2
MEMBER INCIDENCES 1 1 21 20 21 21 22 23 REPEAT 4 3 4 36 21 25 39 REPEAT 3 4 4 REPEAT ALL 9 51 20
この例は、10層で3 x 4-梁間の構造物の510部材を生成します(これは、TR.11 ジョイント座標の設定で始まった例の続きです)。この最初の入力行は、第1層床の20の柱を生成します。
1 1 21 ; 2 2 22 ; 3 3 23 ; … ; 19 19 39 ; 20 20 40
2つのコマンド(21 21 22 23とREPEAT 4 3 4)は、第2層の床の"床"はり、たとえば東西方向にあるはり部材を15個生成します。
21 21 22; 22 22 23; 23 23 24 24 25 26; 25 26 27; 26 27 28 … … … 33 37 38; 34 38 39; 35 39 40
次の2つのコマンド(36 21 25 39とREPEAT 3 4 4)の機能は、前出の2つのコマンドと同様ですが、南北方向に走る16の"床"はりを生成します。
36 21 25; 37 22 26; 38 23 27; 39 24 28 40 25 29; 41 26 30; 42 27 31; 43 28 32 … … … … 48 33 37; 49 34 38; 50 35 39; 51 36 40
前のコマンドは、全部で51部材のはりと柱よりなる1つの床ユニットを生成します。REPEAT ALLは、このユニットを9回繰り返し、459個の新しい部材を生成し、10層の構造物を仕上げます。部材番号は、51(繰り返しユニット内の部材数)だけ増加し、ジョイント数は20(1つの床上のジョイント数)だけ増加します。