TR.32.12.1 移動荷重の生成
このコマンドは、既に設定されている荷重の定義を使用して移動荷重を生成するために使用されます。
既に定義されている移動荷重系のタイプは、希望する数の主荷重ケースを生成するために使用され、それぞれの主荷重ケースは移動荷重の構造物での位置を表します。この手順は、構造物の特定の面における特定の方向の車の動きを模擬します。
一般的な書式
LOAD GENERATION n (ADD LOAD i )
TYPE j x1 y1 z1 *{ XINC f1 | YINC f2 | ZINC f3 } ( { YRANGE | ZRANGE } r)
指定項目:
Parameter | 説明 |
---|---|
n | 生成される主荷重ケースの合計数 |
i | 生成された荷重に付加される、既に定義されている荷重ケースの荷重ケース番号 |
j | 既に定義されている荷重系のタイプ番号 |
x1、y1、z1 | 参照荷重の初期位置のx、y、およびz(全体)座標 |
f1、f2、f3 | 続きの荷重ケースの生成に使用される荷重系の位置のx、y、またはz(全体)増分。
Y upの場合、XINCとZINCのみを使用してください。Z upの場合、XINCとYINCのみを使用してください。 |
r | (オプション)移動荷重を伝達する、全体鉛直方向に平行な構造物の断面を定義します。このrの値は、領域を形成するため、全体鉛直方向において参照鉛直座標(y1またはz1)に加えられ、引かれます。こうして作成される鉛直範囲内では、すべてのメンバーの間で移動荷重が外部的に分布します。rは常に正の数である必要があります。言い換えると、プログラムはy1~y1+ABS(r)またはz1~z1+ABS(r)の範囲にあるメンバーを常に探査します。既定のrの値は非常に小さいので、rの値を入力することを推奨します。 |
ADD LOADの設定は、既に定義されているケースを、LOAD GENERATIONコマンドによって生成された荷重ケースすべてに追加するために使用されます。次の例では、荷重ケース1で設定されるSELFWEIGHTが、すべての生成された荷重ケースに追加されます。
連続する荷重ケース番号は、生成された一連の主荷重ケースに割り当てられます。番号付けは、すぐ前の荷重ケース番号に1を加えた値から始まります。荷重ケースを生成した後に荷重ケースを設定する際は、これらのことを考慮してください。
注記
- フレームメンバー用に限って、主荷重ケースを移動荷重系から生成可能です。この機能は、有限要素には有効ではありません。
- この機能は、車の移動だけでなく、経路が全体座標系の水平(XまたはZ)、または(XまたはY)方向に沿っているときに最も有効です。
全体座標軸に対して傾いているブリッジデッキについては、荷重生成は、遺憾のない結果を得ることはできません。そのようなケースでは、 M. ブリッジデッキワークフロー をお勧めします。ブリッジデッキワークフローは、影響線/影響面の方法について有用であり、移動荷重ジェネレータよりも大幅に優れています。また、プレート要素を用いてモデル化されたデッキ上の限界荷重の位置の計算可能性においても有利です。
- 参照輪の出発点のx1、y1、z1の値は、参照輪はデッキの高さになければならないことに留意して与えられる必要があります。これらのパラメータの設定が不適切であると、輪が誤った位置となり、結果的に荷重が生成されないことになります。