TR.32.3.3 要素荷重の設定 - ジョイント

このコマンドは、ジョイントに対してさまざまな要素荷重のタイプを設定するために使用されます。3つ、または4つのジョイントが、平面領域を形成するように設定され、圧力がその領域に対して設定されると、STAADは、等価ジョイント荷重を計算します。このコマンドは、Area Loadコマンド、Floor Loadコマンド、および他のElement Loadコマンドの代わり、または補足に使用されます。

圧力は、全体（GX、GY、GZ）方向、またはZ方向（エレメントに垂直）に与えられます。全体方向が省略されると、ジョイントがプレートを定義するように、ローカルZ軸方向の載荷が仮定されます。荷重は、投影面積ではなく、面積に比例します。

一般的な書式

ELEMENT LOAD JOINTS

i₁ (BY i₂) i₃ (BY i₄) i₅ (BY i₆) i₇ (BY i₈) -

FACETS j₁ PRESSURE { GX | GY | GZ } f₁ f₂ f₃ f₄

注記: このデータが2行以上に及ぶ場合、ジョイントデータ内にハイフンが必要です。

指定項目:

f₁ f₂ f₃ f₄ = 3つ、または4つのジョイントからなる面の、ジョイントにおける圧力の値。f₁のみが等圧力用に設定される必要があります。どのような場合でも、全面にわたって圧力が与えられます。
j₁ = 載荷される面の数。
i₁、i₃、i₅、i₇ = 第1の面を定義するジョイント番号。
i₂、i₄、i₆、i₈ = 各ジョイント番号がBYの値（省略される場合は1）ずつ増加します。

例

LOAD 4
ELEMENT LOAD JOINT
1 BY 1 2 BY 1 32 BY 1 31 BY 1 -
FACETS 5 PR GY 10 10 15 15

上記のデータは、次と等価です。

LOAD 4
ELEMENT LOAD JOINT
1 2 32 31 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
2 3 33 32 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
3 4 34 33 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
4 5 35 34 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
5 6 36 35 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15

FACETSの後に来る値は、生成用のカウンタのようなものであり、LOADコマンドの作成が必要なエレメントフェースがいくつあるかを示しています。したがって、面に関する値5は、全部で5つの仮想エレメントフェースが載荷されることを意味します。

各隅点のノード番号は、生成過程においてBYの値に従って増加します。この例では、その値はデフォルトと同じ1です。代わりに、次のように設定されると、

1 BY 22 BY 2 32 BY 1 31 BY 1 -
FACETS 5 PRESSURE GY 10 10 15 15

次を得ます。

1 2 32 31 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
3 5 33 32 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
5 8 34 33 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
8 11 35 34 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15
9 14 36 35 FACETS 1 PRESSURE GY 10 10 15 15

注記

圧力、または体積荷重が領域、またはサーフェスに作用し、かつ、スラブのようにサーフェスを形成するエンティティが構造モデルの一部でない場合、この機能を用いて圧力荷重を作用させることができます。荷重は、領域を形成する三角形、または四辺形平面の隅点として扱われる3、または4ノードにおける圧力強さにより定義されます。このコマンドは、Area Loadコマンド、Floor Loadコマンド、Wind Loadコマンド、および他の圧力荷重の代わりに、または補足として使用されます。

言い換えると、エレメント圧力荷重を、実際にエレメントをそのサーフェスに対してモデル化することなく、任意サーフェスにおいて全体方向に沿って作用させることができます。そのため、建築物の傾斜面に関して、風圧力をその傾斜面に作用させる場合、その面の境界を形成するジョイントを設定することでそのようにできます。3つ、または4つのジョイントが、平面領域を形成するように設定され、圧力がその領域に対して設定されると、STAADは、等価ジョイント荷重を計算します。