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D9.B.1 概要

本章では、日本建築学会鋼構造設計規準(2005年版)のSTAADへの組み込みに関しての概要を述べます。日本建築学会鋼構造設計規準の設計思想と設計手法は、弾性解析の原理と許容応力度設計に基づいています。STAADの機能はコードチェックだけでなく、メンバー選定についても有用です。2つの主要な限界形式:応力超過による限界と安定性に関する限界が認識されています。次節以降において、設計方法の特徴を述べます。

メンバーは、許容応力または許容耐力以下の状態で釣合いを保って設計荷重に抵抗し、最も経済的な断面が最小重量設計に基づいて選ばれます。プログラムのコードチェックの部分では、メンバーの細長比に関する要求と安定性の規準に対してもチェックを行います。鋼構造設計を実施するにおいては、次に示すステップの採用を推奨します。

  • 形状と荷重を設定し、解析を実行する

  • 設計パラメータの値がデフォルト値と異なる場合は、それらの値を設定する

  • コードチェックを行うか、メンバー選定を行うかを決定する

AIJ 2005では、許容曲げ応力の計算方法がAIJ 2002から更新されています。他のすべての許容限界条件、分析方法、デザイン方法などは、変更されていません。詳細については、AIJ 2002のドキュメントを参照してください。