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D9.C.4 日本の組立鋼材断面ライブラリ

組立鋼材テーブルを参照してメンバー特性を設定する際には、以下に示す情報が用意されています。これらのメンバー特性は、データベースファイルに保存されています。必要であれば、これらの特性はメンバーの設計にも利用されます。これらのテーブルは、せん断断面積も備えているので、せん断変形は解析において常に考慮されます。入力ファイルのメンバー特性の設定方法の例を、本節の最後に示します。

鋼材断面ライブラリで利用可能な断面のすべてのリストを、GUIのツールを使用して入手可能です。

異なるタイプの断面の表記を次に示します。

D9.C.4.1 I形

I形断面は、次のように設定されます。

注記: フランジ厚さは、小数点以下を除外して設定します。
1 TO 9 TA ST I300X150X11
12 TO 15 TA ST I350X150X9

D9.C.4.2 H形

H形断面は、次のように設定されます。

注記: フランジ厚さは、小数点以下を除外して設定します。
1 TO 8 TA ST H200X100X4
13 TO 17 TA ST H350X350X12

D9.C.4.3 T形

T形断面は、次のように設定されます。

注記: フランジ厚さは、小数点以下を除外して設定します。
20 TO 25 TA ST T250X19

D9.C.4.4 チャンネル

チャンネル断面は、次のように設定されます。

25 TO 34 TA ST C125X65X6
46 TO 49 TA ST C200X90X8

D9.C.4.5 ダブルチャンネル

背中合わせダブルチャンネルは、チャンネル間の間隔があるもの、間隔がないものの両方とも設定することができます。断面名の前のDが、ダブルチャンネルであることを表しています。同様に、腹合わせダブルチャンネルについては、断面名の前にFRが追加されます。

17 TO 27 TA D C300X90X10
45 TO 76 TA D C250X90X11 SP 2.0
28 TO 30 TA FR C200X90X8 SP 2.5

上記コマンドにおいて、17から27のメンバーは、チャンネル間の間隔のない背中合わせダブルチャンネルC300X90X10です。メンバー45から76は、チャンネル間の間隔が長さ単位で2であるダブルチャンネルC250X90X11です。メンバー28から30は、チャンネル間の間隔が長さ単位で2.5である腹合わせダブルチャンネルC200X90X8です。

D9.C.4.6 アングル

アングルの設定方法には2通りあります。標準的な設定方法は下記のとおりです。

L(断面がアングルであることを表している)の次は、脚の長さと厚さをミリメートルで表しています。STは、断面が標準的なアングルであること、つまり主軸の強軸がローカルYY座標と一致することを意味しています。次を参照してください。 G.4.2 Local Coordinate System .

1 4 TA ST L150X90X9

ユーザーズマニュアルの2章に示したように、主軸の弱軸がローカルYY座標に一致する場合は、下記に示すようにRA(Reverse Angle)がSTの代わりに指定される必要があります。

7 TO 23 TA RA L90X75X9

D9.C.4.7 ダブルアングル

短脚の背中合わせダブルアングルと長脚の背中合わせダブルアングルは、それぞれアングルサイズの前のSDLDによって設定されます。脚の長さが同じアングルの場合は、SDLDのどちらで設定しても構いません。アングル間の間隔は、アングルサイズの後のSPによって表され、間隔の値をその後に指定します。

8 TO 25 TA SD L100X65X7 SP 2.0
36 TO 45 TA LD L300X90X11 SP 3.0

1つ目の例は、間隔が長さ単位で2であり、100X65X7のアングルによって構成される、短脚の背中合わせダブルアングルを表しています。2つ目の例は、間隔が長さ単位で3であり、300X90X11のアングルによって構成される、長脚の背中合わせダブルアングルを表しています。

D9.C.4.8 チューブ

チューブの名前は、寸法値によって入力されます。次に例を示します。

6 TA ST TUBE DT 8.0 WT 6.0 TH 0.5

長さ単位で高さ8、幅6、厚さ0.5のチューブを表しています。チューブ断面に関してはコードチェックのみで、メンバーの選定は行えません。

D9.C.4.10 パイプ(一般的なパイプ断面)

JIS G3444:2005一般構造用炭素鋼鋼管に基づいて、一般的なパイプ断面として定義された円管ホロー断面は、次の例に示すように指定されます。

1 TO 9 TA ST PIPE PIP267.4x7.0

外径267.0 mm、厚み7.0 mmのパイプを表します。PIPE断面についてはコードチェックのみを実行でき、メンバー選択はできません。

D9.C.4.11 円管ホロー断面

JIS G3475:2005建築構造用炭素鋼鋼管に基づいて、建築用パイプ断面として定義された円管ホロー断面は、次の例に示すように指定されます。

1 TO 9 TA ST PIPE CHS660.4x16

外径660.4 mm、厚み16.0 mmのパイプを表します。CHS断面についてはコードチェックのみを実行でき、メンバー選択はできません。

D9.C.4.12 長方形ホロー断面

JIS G3466:2005一般構造用角形鋼管に基づいて定義された長方形ホロー断面は、次の例に示すように指定されます。

1 TO 9 TA ST PIPE RHS200x100x12

奥行き200 mm、幅100 mm、厚み12 mmのパイプを表します。RHS断面についてはコードチェックのみを実行でき、メンバー選択はできません。

D9.C.4.13 正方形ホロー断面

JIS G3466:2005一般構造用角形鋼管に基づいて定義された正方形ホロー断面は、次の例に示すように指定されます。

1 TO 9 TA ST PIPE SHS200xs00x12

幅200 mm、厚み12 mmの正方形チューブを表します。SHS断面についてはコードチェックのみを実行でき、メンバー選択はできません。

D9.C.4.14

次に、日本で使用される形鋼が含まれたサンプル入力ファイルを示します。

STAAD SPACE
UNIT KIP FEET
JOINT COORD
1 0 0 0 12 11 0 0
MEMB INCIDENCE
1 1 2 11
UNIT INCH
MEMBER PROPERTY JAPANESE
* H-SHAPE
1 TA ST H200X100X4
* I SHAPE
2 TA ST I250X125X10
* T SHAPE
3 TA ST T200X19
* CHANNEL
4 TA ST C125X65X6
* DOUBLE CHANNEL
5 TA D C200X90X8
* REGULAR ANGLE
6 TA ST L100X75X7
* REVERSE ANGLE
7 TA RA L90X75X9
* DOUBLE ANGLE - LONG LEG BACK TO BACK
8 TA LD L125X75X7 SP 2.0
* DOUBLE ANGLE - SHORT LEG BACK TO BACK
9 TA SD L300X90X11 SP 1.5
* TUBE
10 TA ST TUBE DT 3.0 WT 2.5 TH 0.25
* PIPE
11 TA ST PIPE OD 3.0 ID 2.5
PRINT MEMBER PROPERTIES
FINISH