STAAD.Pro Help

TR.1.2 コマンド書式

フリーフォーマット入力

STAAD.Proのすべての入力は、フリーフォーマット形式です。入力データ項目は、他の入力データ項目と空白スペース(コンマではない)により区切られる必要があります。データ、コマンド、またはタイトルのようなアルファベットの単語を分けるのに引用符は必要ありません。1つのデータ項目は24文字に制限されます。

コメント入力

STAADデータファイルの文書用に、コメントを提供する機能が利用可能です。コメントは、任意行の最初に空白文字ではないアスタリスク(*)を設定することで挿入可能です。コメント行は、出力ファイルにおいて"エコー"されますが、プログラムによって処理されません。

JOINT LOAD
* THE FOLLOWING IS AN EQUIPMENT LOAD
2 3 7 FY 35.0
* etc.

マニュアルにおけるアンダーラインの意味

本節の後半で厳密なコマンド書式について述べます。コマンドとデータにおける多くの単語は、短縮可能です。意図する完全な単語が、コマンド記述において、実際に必要な(短縮形)アンダーラインの部分とともに与えられます。

たとえば、単語MEMBERがコマンドにおいて使用される場合、MEMBの部分のみが入力に必要です。出力を読む他の人にとっては、単語全部を使用する方が明快ですが、経験のあるユーザーは、短縮形の使用を望む場合があります。

中括弧と括弧の意味

いくつかのコマンド書式では、縦方向に並べられるか、|によって分割される多くの選択肢を中括弧によって閉じます。1つの選択肢のみ選択可能です。しかし、アスタリスク(*)が中括弧の外にある場合は、選択肢のいくつかを選択可能です。

{XY | YZ | XZ}

上記の例では、ユーザーは、XY、またはYZ、またはXZを選択する必要があります。

注記: 場合によっては、わかりやすくするために"or"を使用して選択を明示的に定義します。

*{FX | FY | FZ}

ここでは、ユーザーは、(FX、FY、およびFZ)のうちの1つ、またはすべてを任意の順番で選択可能です。

コマンドの一部を閉じる括弧、( )、は、閉じられている部分が任意であることを示しています。この部分の有無は、特定のコマンドの記述において説明するように、コマンドの意味に影響します。

PRINT (MEMBER) FORCES
PERFORM ANALYSIS (PRINT LOAD DATA)

1行目では、単語MEMBERを、コマンドの意味を変えることなく省略可能です。2行目では、PRINT LOAD DATAコマンドも省略することができ、その場合、荷重データは出力されません。

複数データのセパレータ

複数データをセミコロン(;)で分けて1行に与えることができます。1つの制限として、セミコロンは連続するコマンドを分けることはできません。連続するコマンドは、別の行に表記する必要があります。

MEMBER INCIDENCES
1  1  2;  2  2  3;  3  3  4

など。

あり得るエラー:

PRINT FORCES; PRINT STRESSES

上記ケースでは、PRINT FORCESコマンドのみが処理され、PRINT STRESSESコマンドは無視されます。

リスト表示されるデータ

STAADのいくつかのコマンド表記では、"list"という単語がジョイント、メンバー/エレメント、または荷重ケースのリストを識別するのに使用されます。リストの書式は、次のように定義可能です。

list = *{ i1 i2 i3 … | i1 TO i2 (BY i3) | X or Y or Z }

TOは、初め(i1)から第2(i2)までを含めたすべての整数を意味します。BYは、数が第3のデータ項目(i3)と等しい量で増加することを意味します。BY i3が省略される場合、増分量は1に設定されます。リストが1行に収まらないほど長い場合は、空白の後にハイフンを付けることによってリストを次の行に続けることができます。また、1つのリストのみを続けることが可能であり、他のタイプのデータは続けられません。

数値リストの代わりに、1つのグループ名を、そのグループが前もって定義されている場合に入力可能です。

数値リストの代わりに、X(またはY、またはZ)が設定可能です。この設定方法は、規定の全体座標の方向に平行なすべてのMEMBERを含みます。これはJOINTELEMENTには適用できないことに注意してください。

注記: ALL、BEAM、PLATE、SOLID。これらについては、コマンドの説明文において、そのコマンド用に使用可能であると特に述べられていない場合は、使用しないでください。ALLは、すべてのメンバーとエレメントを意味し、BEAMは、すべてのメンバーを意味します。  

次の行へのコマンドの継続

リストのみが、若干の例外(マルチリニアスプリングサポート、サポート、コントロール/依存)を除いて、行の最後に空白とハイフン(上記参照)を表記することで次の行に続けることが可能です。それ以外のコマンドの継続は特別なタイプを持ちます。コマンドの記述に従ってください。

2 4 7 TO 13 BY 2 19 TO 22 -
28 31 TO 33 FX 10.0

この項目のリストは、次と同じです。

2 4 7 9 11 13 19 20 21 22 28 31 32 33 FX 10.0

あり得るエラー:

3 5 TO 9 11 15 -
FX 10.0

このケースでは、リスト項目が続いていないのにリスト項目の連続記号が使用されています。これは結果としてエラーメッセージとなるか、恐らく予測できない結果となります。