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TR.28.1 マスター/スレーブの設定

このコマンドのセットは、マスタージョイントとスレーブジョイントの設定を通して、特別なリンク(変位結合、剛リンク)をモデル化する際に使用されます。制限に関する注意を読んでください。

一般的な書式

SLAVE *{ XY | YZ | ZX | RIGID | FX | FY | FZ | MX | MY | MZ } MASTER j JOINT joint-spec

指定項目:

joint-spec = { joint-list | *{ XRANGE | YRANGE | ZRANGE } f1 f2 }

説明

STAAD.Proで与えられるマスター/スレーブオプションによって、システムにおける特別なリンク(変位結合、剛リンク)をモデル化します。たとえば、SLAVE FY …は、スレーブのY変位がマスターのY変位と剛回転の足し合わせとなるように2つのジョイントを結合します。  

R sin θ

スレーブジョイントに対するジョイントリストを与える代わりに、(全体系における)座標値の範囲が使用可能です。座標値がその範囲内にあるすべてのジョイントは、スレーブジョイントと仮定されます。利便性のため、この入力におけるスレーブジョイント用に設定された座標の範囲は、この入力用のマスタージョイントを含むことができます。しかし、他の入力のマスター、スレーブジョイントは、座標範囲に含まれてはいけません。チューブ、またはボックス領域内で選択されたジョイントが"tube"、または"box"を形成するために、全部で2つ、または3つの領域を入力可能です。   

Fx、Fyなどは、それらがスレーブ(任意の組み合わせを入力可能)である方向です。

2つ以上の入力が同じマスターを持つ場合、スレーブのリストが結合されます。同じ方向のスペックが使用されることに注意してください。 

方向指定子(XY、YZ、ZX)は、基本方向の組み合わせであり、XYは、FX、FY、MZの入力と同じ、などです。方向指定子の任意の組み合わせが入力可能です。この書式の使用例としては、曲げたわみ性を維持する剛なダイアフラム床は、SLA ZX …のように入力されます。

RIGID、またはすべての方向が与えられる場合、ジョイントは、SLA DIA RIGが入力されたのと同様に剛な結合と仮定され、これはDIAが省略されても同様です。

注記: マスター/スレーブシステムを含めるために使用されるメカニズムにより、マスターノードの反力が静的チェックに含まれていない場合、不平衡力レポートが発生する可能性があります。これは、短い剛性メンバーをマスターノードからサポートに追加することで回避できます。

制限事項

  • ソリッド要素は、スレーブのジョイントに結合できません。

  • マスタージョイントは、別の入力では、マスターにもスレーブにもなれません。

  • スレーブジョイントは、別の入力では、マスターにもスレーブにもなれません。

  • ジョイントにおけるスレーブの方向は、サポート方向にはなれず、変位を強制することができません。

  • マスター、スレーブジョイントは、傾斜サポートになれません。

  • マスター/スレーブの設定は、線形の静的、動的解析のみを対象にしています。

  • マルチリニアスプリングは許容されていません。

  • マスター/スレーブジョイントは、剛床ダイアフラムを使用する場合は設定できません(「TR.28.2 床ダイアフラム」を参照)。

マスター/スレーブコマンドの内部処理が拡張されて、バンド幅の縮小が自動的に行われるようになっています。

完全剛と剛な床ダイアフラム

SLAVE RIGID MASTER 22 JOINT 10 TO 45
SLAVE RIGID MASTER 70 JOINT YRANGE 25.5 27.5
SLA ZX MAS 80 JOINT YR 34.5 35.5