TR.31.2.9.1 床レベルの同定
次の2つの方法により床レベルを同定可能です。
- プログラムで計算
- ユーザー定義
良好に定義された(つまり、耐震壁、スタガード床などを含まない)床を持つ規則的な建築物に対しては、STAAD.Proは、床レベルを自動的に同定します。しかし、床レベルがあまり良好に定義されない場合は、床高さを定義する方が、ねじり、および柔層のチェックに対してより正確な結果を得られます。
プログラムで計算
一般的に、STAAD.Proは、ジョイントのY座標の大きさの増加の順番で床レベルを同定します。 プログラムは、異なるY座標の値を、最小から最大まで上り順にソートし、各Y座標の値を各床レベルと考えます。 これは、DEFINE UBC、または同様の荷重生成機能において使用される方法です。
この機能は、上記の方法で同定される各床レベルにおけるはり-柱の分岐点を同定するように拡張されています。 そのレベルにおいて同定されるはり-柱の分岐点が同定されない場合、構造物のそのレベルにおける床レベルは考慮されません。 はり-柱の分岐点が見つかった場合、プログラムは、同じレベルにおいて、同じはり-柱の分岐点から2つの異なる方向に出ている2つのはりを同定します。 この場合、同定された床レベルは、構造物に実際に存在する床レベルとして考慮されます。
床レベルを特定するための拡張機能は、2002年版IS 1893コードに従った応答スペクトル解析および柔層のチェックのための横荷重生成機能で使用されています。応答スペクトル解析では、床の高さが指定されている場合にのみ、層変形と柔層のチェックが実行されます。
ユーザー定義
床の高さは、主応答スペクトル荷重ケースに対するDEFINEコマンドの使用前に定義される必要があります。ユーザー定義の床の高さには、次の一般的な書式が使用されます。
FLOOR HEIGHT
h1; h2; h3; …;hi -
hi+1; …;hn
(BASE hb)
指定項目:
Parameter | 説明 |
---|---|
h1 … hn | 現長さ単位での異なる床の高さであり、nは床レベルの数です。 |
BASE hb | 第1層の高さを計算する基準となる底面レベルです。hbが定義されていない場合、モデルに存在するY座標の最小値が底面レベルとして使用されます。 |
ユーザー定義の床の高さは、2002年版IS 1893コードに従った応答スペクトル解析および柔層のチェックのための横荷重生成で使用されます。