このコマンドのセットは、災害地域に建設される構造物用の規定; パート – III - 地震災害の防止(Specification for Structures to be Built in Disaster Areas Part – III – Earthquake Disaster Prevention)1998/7/2改訂、広報No. 23390(英語版)による地震解析に対して、等価静的横方向荷重を生成するパラメータを定義するために使用されます。これはトルコの地震規定(Turkish Seismic Provisions)と呼ばれます。
地震荷重ジェネレータは、Y upに対してX、Z方向の横荷重を、Z upに対してX、Y方向の横荷重を生成するために使用されます。Y upまたはZ upは、垂直軸であり、重力の方向です(「TR.5 SETコマンドの設定」のSET Z UPコマンドを参照)。基礎上の床のすべての垂直座標は正である必要があり、垂直軸は床に垂直である必要があります。
一般的な書式
STAADは、横方向地震荷重を生成するために次の方法を使用します。
DEFINE TURKISH LOAD
tur-spec
weight-data
地震荷重の構造の重量を設定する方法については、「一般的な重量データ」を参照してください。
指定項目:
tur-spec = { A f1 TA f2 TB f3 I f4 RX f5 RZ f6 (CT f7) (PX f8) (PZ f9) }
Parameter | 説明 |
---|
A f1 |
有効地盤加速度係数、Ao。表6.2を参照。 |
TA f2 |
スペクトル特性周期、TAとTB。これらは、ユーザーによって入力され、表6.4にあります。 |
TB f3 |
スペクトル特性周期、TAとTB。これらは、ユーザーによって入力され、表6.4にあります。 |
I f4 |
構造物の地震重要度係数。 |
RX f5 |
それぞれ構造物のX、Z方向に沿う挙動係数(R)。これらは、ユーザー入力であり、表6.5を参照してください。 |
RZ f6 |
それぞれ構造物のX、Z方向に沿う挙動係数(R)。これらは、ユーザー入力であり、表6.5を参照してください。 |
CT f7 |
時間周期を計算するためのオプションのCT値。2000年版IBCの1617.4.2.1節の式16-39、およびASCE 7-02の9.5.5.3.2節の式9.5.5.3.2-1を参照してください。 |
PX f8 |
2000年版IBCの1617.4.2節およびASCE 7-02の9.5.5.3節より導かれる値の代わりに、構造物の基本周期として使用されるX方向の周期(秒)。 |
PZ f9 |
2000年版IBCの1617.4.2節およびASCE 7-02の9.5.5.3節より導かれる値の代わりに、構造物の基本周期として使用されるZ方向の周期(秒)。 |
WEIGHT w |
リストに関係するジョイントの重量 |
UNI v1 v2 v3 |
値v1の等分布荷重を指定するときに使用します。等分布荷重は、メンバー始端からの距離v2から始まり、メンバー始端からの距離v3で終わります。v2とv3を省略すると、荷重は、メンバー全長にわたると仮定されます。 |
CON v4 v5 |
値v4の集中荷重をメンバー始端からの距離v5に適用するように指定するときに使用します。v5を省略すると、荷重がメンバーの中央に作用すると仮定されます。 |
PRESSURE p1 |
選択されたプレートの単位面積当たりの重量。プレート全体にわたって一定であると仮定されます。
プレート要素がモデルの一部である場合は、Element Weightが使用され、プレートに作用する等分布圧が重量計算において考慮されます。
|
はりによって囲まれる領域に圧力が作用する場合、Floor Weightが使用されますが、領域を構成するスラブのようなエンティティは、構造モデルの部分として定義されません。FLOOR LOADSを使用するのと同様な状況で使用されます(詳細については、「TR.32.4.3 床荷重の設定」を参照してください)。
ベースせん断
横方向地震荷重、つまりベースせん断Vtの最小値は、6.7.1節の式6.4に従って自動的に計算されます。
意味
ただし、Vt は次の値以上でなければなりません。
上記の式の地震荷重低減係数Ra (T1)は、次のコードの式6.3aと6.3bに基づいて決定されます。
いずれかの方向の構造物の挙動係数、RXとRZは、計算の方向に沿ってユーザー入力(変数f5とf5)を通して与えられます。スペクトル特性周期、TAとTBもパラメータ(変数f2とf3)を通してユーザーにより与えられます。
意味
Ra
| = | いずれかの方向の構造物の挙動係数、RXとRZは、計算の方向に沿ってユーザー入力(変数f5とf5)を通して与えられます。 |
Ta,
Tb | = | スペクトル特性周期、TAとTBはパラメータ(変数f2とf3)を通してユーザーにより与えられます。 |
T1
| = | 考慮対象の方向の基本横方向周期であり、次のように決定されます。
-
hnがメートルで与えられる次の経験的式により計算されます。
T1 = CT [hn] ¾
CTは、鋼モーメントフレームに対する0.075、コンクリートモーメントフレームに対する0.085、あるいはユーザー設定の任意の値が仮定されます。
- 周期は、レイリーの方法によっても計算されますが、ユーザー設定の時間周期(PX、PZ)によってオーバーライド可能です。
方法(a)に基づいて計算された時間周期は、1.0 secよりも大きくなく、かつこの周期の1.3倍が、方法(b)に基づいて計算される同じものよりも大きくない場合、その後の計算において使用されます。そうでない場合は、方法(b)に基づいて計算された時間周期が使用されます。
|
A(T1)
| = | スペクトル加速度係数であり、式6.1に従って次のように決定されます。 A(T1) = Ao I S(T1) |
AoとI
| = | 有効地表面加速度係数、および建築重要度係数であり、荷重定義パラメータを通してユーザーにより与えられ、それぞれ、コードの表6.2と6.3にあります。 |
S(T1)
| = | スペクトル係数であり、次の式で計算されます。元のコードでは、式6.2a、6.2b、および6.3cにあります。 |
W
| = | 建築物の重量であり、次の式を用いて内部的に計算されます。 |
Wi
| = | レベルiに位置する、または割り当てられるWの部分です。 |
鉛直方向分布
4.1.8.11(6)によれば、全横方向地震力Vは、その一部であるFtが建築物の頂部に集中して作用するように分配されます。つまり次のようになります。
ΔFN = 0.07 T1 Vt
- ただし、ΔFNは、0.20Vtを超えないものとし、
- かつ、HN ≤ 25 mの場合、ΔFN = 0です。
残りの部分(
V- ΔFN)は、頂部を含めた高さ方向に沿って、次の式に従って分配されます(式6.9による)。
Fi = (Vt - ΔFN ) wi Hi / Σ wj Hj | |
意味
Fi | = | レベルiに作用する横方向力 |
ΔFN | = | 構造物の頂部に集中して作用するVt の一部 |
Wi,Wj | = | それぞれレベルi、jに位置する、または割り当てられるWの一部 |
i | = | レベルiは、建築物における任意のレベルであり、i = 1は、基礎上の最初のレベルです。 |
N | = | レベルNは、構造物の主要部分の最上部です。 |
例
DEFINE TUR LOAD
A 0.40 TA 0.10 TB 0.30 I 1.4 RX 3.0 RZ 3.0
SELFWEIGHT
JOINT WEIGHT
17 TO 48 WEIGHT 7
49 TO 64 WEIGHT 3.5
LOAD 1 EARTHQUAKE ALONG X
TUR LOAD X 1.0
PERFORM ANALYSIS PRINT LOAD DATA
CHANGE