TR.31.1 移動荷重系の定義
このコマンドのセットは、移動荷重系を定義する際に使用されます。DEFINEコマンドを、100までのTYPEコマンドとともに一度だけ入力してください。
一般的な書式
DEFINE MOVING LOAD (FILE file-name)
TYPE j { LOAD f1 f2 … fn ( DISTANCE d1 d2 … dn-1 (WIDTH w) ) | load-name (f) }
( DISTANCE d1 d2 … dn-1 (WIDTH w) ) オプションで第2の組として
FILEオプションは、データを外部ファイルから読み込む第2のケースにおいてのみ使用されます。ファイル名は、24文字までに制限されます。
入力ファイル内における移動荷重の定義
第1のTYPE設定を使用してください。入力データは、(上記のように)すべて1行内、またはすべて2組の行内にある必要があります。2組の行を使用する場合、第2の組は上記のようにDISで始まる必要があります。2組の行を使用する場合、LoadとDistの行は、各行で終わるが、ハイフンで各組を継続させることができます(例参照)。
TYPE j LOAD f1 f2 … fn
DISTANCE d1 d2 … dn-1 (WIDTH w)
指定項目:
Parameter | 説明 |
---|---|
TYPE j | 移動荷重系のタイプ番号(200タイプに制限される整数) |
n | 2~200の荷重(たとえば車軸)数 |
LOAD fi | i番目の集中荷重値 |
DISTANCE di | (i+1)番目の荷重とi番目荷重の移動方向の距離 |
WIDTH w | 移動方向に直行している荷重間距離(たとえば、車の幅)。そのままの場合、1次元荷重が仮定されます。このパラメータは、fiが各車輪に適用されるので、全荷重を2倍にします。 |
外部ファイルを使用した移動荷重の定義
第2のTYPE設定を使用してください。
TYPE j load-name (f)
指定項目:
Parameter | 説明 |
---|---|
TYPE j | 移動荷重系のタイプ番号(整数) |
load-name | 移動荷重系の名前(最大24文字) |
f | スケールアップ、またはスケールダウンのための倍率係数のオプション(デフォルト= 1.0) |
次は、データを含む典型的なファイルです。
CS200 50. 80. 90. 100. 7. 7. 9. 6.5
上記の荷重系のグラフィカル表現
いくつかの荷重系を、同じファイル内で繰り返すことができます。
STAADの移動荷重ジェネレータは、次のことを仮定します。
-
すべての正の荷重は、負の全体鉛直方向(YまたはZ)に作用します。それに応じて構造モデルを設定することを推奨します。
-
移動の結果の方向は、ユーザーによって与えられるXとZ(または、Zが上の場合は、Y)の移動増分によって決定されます。
参照荷重
移動荷重系において初めに設定される集中荷重は、参照荷重に指定されます。それに続く主荷重ケースを生成する際、荷重系の初期位置と移動の方向は、参照荷重の位置に関して定義されます。また、参照荷重の位置を、Widthで設定された正の値で選択する場合、次の2つの図が参照荷重の位置を定義します。
全体X軸に平行な移動と全体Z軸に平行な移動
左の図において、参照点は、Zが正側の進路上にあります。一方、右の図では、参照点は、Xが正の最小である進路上にあります。
標準的なAASHTO荷重の設定
AASHTO仕様で規定されるトラック荷重もSTAADに組み込まれました。
TYPE j { HS20 | HS15 | H20 | H15 } (f) ( vs )
指定項目:
Parameter | 説明 |
---|---|
TYPE j | 移動荷重系のタイプ番号(整数) |
f | スケールアップ、またはスケールダウンのための倍率係数のオプション(デフォルト= 1.0) |
vs | HSシリーズトラック用にAASHTOによって定義される変動間隔(デフォルト= 14 ft.) |