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外形線処理の構成変数

外形線の構成変数では、外形線計算の設定値を制御することができます。これらの変数によって、既定の設定値を提供したり、既存の設定値を上書きしたりします。

次の構成変数は、既定の設定値を提供します。

  • MS_VISEDGE_DEFAULTS - 既定の設定値を制御します。この変数を使用しない場合、既定の設定値はデザインファイルから抽出されます。この値は、必要に応じてユーザーインターフェイスで変更することができます。既定の設定値は、デザインファイルを開き、設定値の保存を実行したとき(「ファイル」>「設定値を保存」)に適用されます。

次の構成変数は、優先属性として使用できます。使用する場合、これらの値は常に通常の設定値よりも優先され、対応するユーザーインターフェイスのアイテムはグレー表示されます。グレー表示された設定のツールチップには、構成変数の優先属性の詳細が示されます。

構成変数 説明
MS_VISEDGE_OVERRIDES すべての外形線のプロセスを制御します。
MS_CVE_VISEDGE_OVERRIDES キャッシュ外形線(CVE)の生成を制御します。
MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDES プロット外形線のフィルタリングを制御します。
MS_EVE_VISEDGE_OVERRIDES 外形線ファイル作成と参照ファイルの統合処理を制御します。

上記の各変数では、キーワードと値をカンマ区切りのリストに含めることによって、以下の1つまたは複数の設定値を指定できます。キーワードはすべて、外形線設定ダイアログボックスのアイテム(英語)に直接関連しています。優先属性の設定のいくつかの例を次に示します。

  • すべての外形線処理で、「交点の算出」「精度」の設定値を上書きするには、MS_VISEDGE_OVERRIDESに、CalculateIntersections=trueAccuracy=Mediumを設定します。
  • キャッシュ外形線「滑らかなエッジを削除」オプションのみを上書きするには、MS_CVE_VISEDGE_OVERRIDESRemoveSmoothEdges=trueを設定します。
  • 正確な方法と1インチの許容差のみを使用してプロットするには、MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDESに、Method=ExactAccuracy=1 inchを設定します。

外形線の優先属性

次の表に、外形線の処理の構成変数で使用できる、外形線の優先属性のキーワードとその値を示します。

キーワード 注記
Method FastまたはExact 推奨値はExactです。
PlotMethod FastまたはExact .
CalculateIntersections TrueまたはFalse .
RemoveSmoothEdges TrueまたはFalse .
ExpandCustomLineStyles TrueまたはFalse .
ProcessTextAndDimensions TrueまたはFalse .
UseColorFromMaterial TrueまたはFalse .
ForceHiddenEdgesOn TrueまたはFalse .
DoTransparencyThreshold TrueまたはFalse .
TransparencyThresholdValue 0-1.0 DoTransparencyThreshold=trueの場合
Accuracy Low、Medium、High、ToTolerance 推奨値はToToleranceです。
Tolerance Distance(以下のセクションを参照してください) .
OcclusionTolerance Distance(以下のセクションを参照してください) 優先属性としてのみ使用可能です。
VisibleEdgeColor 0-255 外形線の色を指定します。 MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDESには適用されません。
VisibleEdgeStyle 0-7 外形線の線種を指定します。 MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDESには適用されません。
VisibleEdgeWeight 0-31 外形線の線幅を指定します。 MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDESには適用されません。
HiddenEdgeColor 0-255 隠線の色を指定します。 MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDESには適用されません。
HiddenEdgeStyle 0-7 隠線の線種を指定します。 MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDESには適用されません。
HiddenEdgeWeight 0-31 隠線の線幅を指定します。 MS_PLOT_VISEDGE_OVERRIDESには適用されません。

Distanceの設定

許容差を設定する場合、従来のMU:SU:PU(主単位、下位単位、位置単位)設定値を使用するか、または明示的に単位を指定することができます。MU:SU:PU設定値は、デザインファイルの設定値に依存しないため、一般的に明示的な単位をお勧めします。たとえば、.1 Millimetersまたは.001 Inchesを使用して、任意のデザインファイル設定のファイルで一定の距離を設定することができます。

周辺光閉塞の許容差

OcclusionTolerance設定値は、あいまいなエッジの表示に使用する追加コントロールとして用いられます。この設定は、隣接する座標一致の図形の表示の計算を制御します。重なりを含むため、あいまいな図形であるモデルの場合、この設定値は一貫した結果を生成するために重要になる可能性があります。次のような例を考えてみます。

これらの直方体の上部にある線分は、隣接する直方体のサーフェスと一致するため、あいまいになります。表示ハードウェアではこのタイプの不具合の表示を区別できないため、陰線が表示されている場合、これらの直方体の表示を信頼できる方法で決定できません。

「周辺光閉塞の許容差」は、このようなあいまいなエッジの表示を制御します。エッジと周辺光閉塞の幾何形状の間の距離がこの許容差より小さい場合、エッジは外形線として処理されます。重なっている幾何形状を含むモデルでは、この許容差を小さい距離(.001ミリメートル)に設定すると、エッジの表示を安定させることができます。このように設定しない場合、ときおり非表示になる可能性があります。大きい値を使用すると、非表示にする必要がある幾何形状が表示される場合があります。

周辺光閉塞の許容差の値は、MU:SU:PUフォーマットまたは明示的な(複数の)単位名で(スペースで区切って)入力することができます。さまざまな単位の設定値が含まれるファイルでも値が一貫して解釈されるため、明示的な単位をお勧めします。たとえば、.001 Millimetersおよび.0001 Feetは有効な値です。

推奨設定値

すべての外形線処理でExactの方法をお勧めします。この設定は、曲面の幾何形状を正確に表現するか、またはストロークやファセットで近似するかを制御します。Exactの場合、処理は若干遅くなりますが、より適切な結果が生成されます。

AccuracyToleranceの設定は、Exact を使用する場合、重要ではありません。Accuracyの設定値は、モデル全体(または参照ファイル)のサイズの一部として許容差を制御するための方法です。最も一貫した結果を生成するには、ToToleranceに対してAccuracyを設定し、許容差を明示的に指定することをお勧めします。値を.01 Millimeterにすると、すべてのモデルで許容できる結果が生成されます。