MicroStation PowerDraft CONNECT Edition Help

米軍グリッド参照システム

NATO軍は、米軍グリッド参照システム地理標準を用いて地球上の位置を特定しています。この標準の詳細については、www.wikipedia.orgを参照してください。

MicroStation PowerDraftでは、「補助座標」ダイアログボックスを通じてミリタリーグリッドにアクセスできます。GCSを含むモデル内で「補助座標」ダイアログボックスを開くと、補助座標リスト内に1つ以上の米軍グリッド参照システムが表示されます。



この例において、モデルはNAD27に基づくペンシルバニア州平面座標系(南ゾーン)を用いています。Clarke 1866楕円体を使用しているため、MicroStation PowerDraftでは2つのミリタリーグリッドを選択できます。1つ目はGCSのNAD27に基づく旧式のミリタリーグリッドで、2つ目は新式のミリタリーグリッドです。ただしこのファイルのデータは米国のものであるため、「US National Grid(アメリカ合衆国グリッド)」とラベル表示されています。

BesselまたはClarke楕円体を用いず、かつWGS84以外のデータムに基づく地理座標系を使用しているモデルでは、その地理座標系のデータム情報を用いたミリタリーグリッドとWGS84に変換されるミリタリーグリッドという、2つのオプションが与えられます。

WGS84データム情報に基づく地理座標系を使用したモデルの場合、WGS84に基づくミリタリーグリッドのみが選択できます。

モデルの中央範囲が米国内である場合、WGS84に基づくミリタリーグリッドは「米国ナショナルグリッド」とラベル表示されます。

ミリタリーグリッド座標は、「補助座標系の位置」表示モードを選択することで、ステータスバーの「座標を実行中」フィールドに表示されます。ミリタリーグリッド座標が表示されるとき、グリッドゾーン、100km平方識別子、および偏東距離や偏北距離はそれぞれ読みやすいようにスペースで区切られています。ミリタリーグリッドでは距離の指定はできませんので、補助座標系デルタ表示モードを選択すると、"ミリタリーグリッド座標で距離をレポートできません"というエラーメッセージが表示されます。

ミリタリーグリッドにおける東距・北距の表示精度は、「デザインファイルの設定値」ダイアログボックスの「角度表記」設定によって制御されます。角度精度を10分の1秒以上に設定すると、ミリタリーグリッドの最大精度として定義されている1メートルの精度が得られます。角度形式に関わらず、10分の1秒未満の角度精度に設定すると、米軍グリッド参照システムの精度は低くなります。

ミリタリーグリッドに座標を入力するには、キー入力コマンドPOINT ACSABSOLUTEまたはAX=を使用します。たとえば、ミリタリーグリッド18T VK 34922 45481のセンタービュー1の場合、下記をキー入力します。WINDOW CENTER;AX=18TVK3492245481;SELVIEW 1

米軍グリッド参照システムは大文字と小文字を区別しません。またスペースは入れても入れなくても構いません。