MicroStation CONNECT Edition ヘルプ

構成の概念

MicroStationの構成は、リソース、構成ファイル、構成変数、作業環境およびワークセットの組み合わせであり、ユーザーの生産性を最大限に高めるための作業環境を提供します。

構成変数は名前付きエンティティで、その多くは画層ライブラリ、フォント、セルライブラリなどのリソースを含むファイルまたはディレクトリの場所を指定するために使用されます。その他の構成変数は、MicroStation内の特定の動作を制御するために特定の値に設定されます。構成変数は、構成ファイルに指定します。

構成の一部は、MicroStationに付属するシステム構成ファイルで指定され、MicroStationがコンピュータにインストールされている場所に依存するシステムリソースの場所を示します。構成の残りの部分は、特定の作業用に組織によってカスタマイズされる構成ファイルで指定されます。後者のカテゴリの構成ファイルは、通常、組織内の管理者によって管理されます。

すべてのユーザー組織では、デザインで使用されるリソースやネットワーク内で構成されるファイルに関して特定の標準が用意されています。組織規模の標準に加えて、デザイン作業全体の特定のサブセットに適切な標準やファイルの場所が存在する場合があります。たとえば、エンジニアリング会社では、顧客が特定の標準を指定することがあります。また、資産所有者が組織内の異なる部門に対して異なる標準を使用することもあります。MicroStationの構成は、構成変数を定義または拡張できる構成レベルの階層を定義することによって、これらのさまざまな要件を満たす柔軟性を提供するように設計されています。構成システム全体における構成レベルとその目的を次に示します。

システム

システム構成ファイルは、MicroStationによって提供され、特定のリソースの既定の場所といくつかの操作オプションの既定値を提供します。システムレベルで定義された構成変数は、より優先度の高い構成レベルによって上書きすることができます。ユーザーは、システムによって提供される構成ファイルを変更することはできません。

アプリケーション

アプリケーション構成ファイルは、MicroStationまたはMicroStation上の層に配置されたアプリケーションによって提供されます。これらも既定の場所と動作を確立する構成変数定義を提供します。ユーザーが変更することはできません。

オーガナイゼーション

組織規模の標準は、オーガナイゼーション構成レベルで指定します。MicroStationには、そのまま使用することも組織に合わせてカスタマイズすることもできるサンプルのフォルダ構造と付属のstandards.cfgファイルが用意されています。

作業環境

"作業環境"は、特定の広範なコンテキストで使用されるワークセット、標準ファイル、および関連する構成ファイルをグループ化したコンテナです。ユーザー組織によって、"作業環境"のグループ化メカニズムの使用法は異なります。エンジニアリング会社や建築会社では、顧客ごとに別個の作業環境を使用することができます。資産所有者の場合は、資産または部門ごとに別個の作業環境を使用できます。そのため、ユーザーインターフェイスに表示される作業環境のラベルはカスタマイズすることができます。既定値は、ニュートラルな"作業環境"です。各作業環境には、作業環境標準の場所と作業環境に含まれるワークセットを指定する1つまたは複数の構成ファイルがあります。

製品には、"Example"という名前のサンプル作業環境が付属しています。

ワークセット

"ワークセット"は、ファイルとその関連データの論理的なグループです。すべてのワークセットは、1つの作業環境によって所有されます。各ワークセットには、ワークセットのリソースおよびデザインを構成するさまざまなファイルの場所を指定する1つ以上の構成ファイルがあります。ときには、オーガナイゼーションレベルおよび作業環境レベルで指定されている標準を特定のワークセットに適した標準で上書きまたは拡張することが望ましい場合もあります。そのためには、ワークセット構成ファイルを使用します。

製品に付属する"サンプル"作業環境には、複数のサンプルのワークセットが含まれています。

役割

組織では、組織内の特定のユーザーの役割に基づいて、画層ライブラリ、セルライブラリなどのリソースを上書きまたは拡張することができます。管理者は、必要に応じて、役割に基づく構成ファイルを提供できます。

ユーザー

ユーザーの特定の構成変数設定は、個人用のユーザー構成ファイル(.ucf)に保存されます。

LEARNServerコースの「WorkSpaces and WorkSets」も参照してください。