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アニメーションの基本

アニメーションを使用すると3Dデザインに新しい次元が追加されます。アニメーションプロデューサを使用すると、デザインを動画で表示するアニメーションシーケンスを作成できます。建築モデルの場合、単純な「フライスルーを作成」では使用できない、柔軟性のあるウォークスルーを作成できます。

注記: 以前のバージョンのMicroStationで作成されたV8 DGNにアニメーションアクターが定義され、MicroStation V8 XM Edition以降で表示する場合、そのアクターは以前のバージョンのMicroStationと下位互換性はありません。この場合、警告ボックスが表示され、アニメーションをアップグレードしない場合は「キャンセル」を選択できます。

アニメーションの概要

デザインを構成するオブジェクト数にかかわらず、アニメーションシーケンスを作成できます。アニメーションプロデューサには、動きの定義と制御を行う方法がいくつかあります。アニメーションシーケンスの作成に使用する方法は、デザインの種類によって変わります。

カメラや照明セルなどのデザイン要素をアニメーション化できます。また、光源や材質定義の設定もアニメーション化できます。光源の場合、強さ/光束、色、円錐角度/減光角度(スポット光)を変更できます。透明度、パターンマップ設定、バンプマップ設定と、関連する尺度とオフセット値など、材質の特性を変更できます。また、材質パレットファイル"proctext.pal"に設定されているいくつかのアニメーション化されたプロシージャルテクスチャ(火、炎、および霧)を使用できます。

「MicroStationアニメーション制作機能」ダイアログボックスは、アニメーションプロデューサユーティリティを制御するときに使用されます。



アニメーション用語

アニメーションプロデューサは、ムービーの作成時に使用する用語と同様の用語を使用します。アクターとスクリプトを作成できます。同様に、カメラ、被写体、光源をアニメーション化できます。

用語 意味
スクリプト 実社会のムービーを作成するにはスクリプトが不可欠です。アニメーションシーケンスを作成するときも同様です。

長期にわたる図形のモーションまたは設定の変更を定義したアニメーションデータは、一連のリレーションとしてDGNファイルに格納されます。これらのリレーションはスクリプトに定義されます。スクリプトには、システムがアニメーションシーケンスを作成するときに必要な情報(キーフレーム、ビュー、パラメータ定義、パラメトリックアクターの制御)が指定されます。この情報はスクリプトエントリの形式で格納されます。開いているスクリプトのスクリプトエントリは、まとめて開いているスクリプトと呼ばれます。開いているスクリプトは、「MicroStationアニメーション制作機能」ダイアログボックスのリストボックスに表示されます。各リストボックスのエントリはスクリプトのエントリに相当します。

各エントリの「オン」をクリックすることで、スクリプトエントリを有効または無効にできます。チェックマークは、スクリプトエントリが有効であることを示します。同様に、無効なエントリは赤色で表示されます。スクロールしないで表示できるエントリ数を増やす(または減らす)には、ダイアログボックスのサイズを変更できます。

キーフレームを作成するとき、アクターのパスを定義するとき、またはアクター、材質、カメラ、照明のスクリプトを作成するとき、スクリプトのエントリは自動的に生成されます。

アクター アクターは、制御された方法で移動、回転、または拡大縮小する1つ以上のDGNファイルの要素を含む、特殊なタイプの名前付きグループです。スクリプトで定義された動きは、キーフレームやパラメトリックモーションで制御できます。
カメラと被写体 アニメーションのカメラと被写体を指定するときに、特殊なセルをデザインに配置できます。特定のフレーム番号からアクティブになるようにスクリプトすることで、アニメーションシーケンスで1つ以上のカメラと被写体を使用できます。その特定のフレームを起点に、アニメーションビューは名前が指定されたカメラから撮られます。カメラも被写体もアクターなので、アニメーション時にスクリプトを作成して移動できます。
光源 1つの画像をレンダリングするときと同様に、アニメーションシーケンスを作成するときに照明は不可欠です。移動する光源のスクリプトを作成し、スクリプトエントリの各設定をアニメーション化できます。
パス アクターを制御するもう1つの方法は、フレームシーケンス中にアクターが移動するパスを指定することです。この方法は、アニメーションのカメラと被写体のモーションを制御する場合に特に有効です。