MicroStation CONNECT Edition ヘルプ

移植可能な参照ファイルの作成

アタッチされるモデルが含まれているDGNファイルを完全(絶対)パスで指定する参照ファイルを、ディレクトリ、WorkSet、およびネットワーク化されたシステムをまたいで移植することはできません。管理者は構成変数MS_DISALLOWFULLREFPATHを設定することで、参照ファイルデータ内に完全パスが保存されないようにできます。この設定により、参照ファイルの移植性を確保することができます。

  • WorkSet の内部的なディレクトリ構造の変更を考えていない場合、移植性を確保する最良の方法は、参照をアタッチする際に「参照をアタッチ」ダイアログボックスで「相対パスを保存」をオンにすることです。この設定値がオンの場合、アタッチするモデルの保存先となるDGNファイルへの相対パスは、開いているDGNファイル内に参照ファイルデータとして保存されます。
  • WorkSetの内部的なディレクトリ構造を変更しない場合は、構成変数MS_ALWAYSRELATIVEREFPATHを設定できます。この構成変数を設定すると、MicroStationでは、常に「相対パスを保存」チェックボックスがオンに設定され、オフに切り替えることができないようにこのオプションは無効にされます。
  • WorkSetディレクトリ構造が流動的な場合、またはDGNファイルがWorkSet間で共有されている場合は、相対パスを使用したときに十分な柔軟性が得られず参照ファイルの移植性が確保されません。このような場合は、構成変数MS_RFDIRまたはカスタム構成変数を定義し、参照の格納ディレクトリを指定して、この構成変数を使用して参照をアタッチする必要があります。参照ファイルデータとして保存されるのは、構成変数の(定義ではなく)名前です。たとえば、その後でWorkSetファイルを別のディレクトリまたはファイルサーバーに移動した場合、必要な変更操作は変数の再定義だけです。複数のカスタム構成変数(たとえばWorkSet固有の変数やデータタイプ固有の変数など)を定義しておくと、柔軟性が高まります。
ヒント: 上記のテクニックの組み合わせ(参照ファイルが格納されているDGNファイルの場所を構成変数および相対パスで指定すること)も可能です。