フィルタの使用
フィルタは、画層をまとめて表示/非表示にしたい場合に、関連付けられている画層をグループ化するのに役立ちます。たとえば、DGNファイルに数百枚の画層が設定されているとします。この画層を、土木、建築、機械などの分野別にフィルタすることができます。土木の中でも、「土木-既存」、「土木-提案」、「土木-注釈」などの画層に分類されることもあります。このような場合に「土木」というフィルタを定義して、注記の一部に「土木」という言葉が含まれる画層だけを表示させることが簡単にできます。
フィルタは名前を付けて保存し、必要に応じて呼び出すことができます。また「画層マネージャ」ダイアログボックスの「フィルタ」行を使用して、一時的な表示に利用するために「On-The-Fly」でフィルタを定義することもできます。フィルタは「画層の表示」ダイアログボックスを使用してオン/オフにできます。フィルタを使用して、モデル全体とそれにアタッチされているすべてのモデルの画層をオン/オフにすることができます。ファイル名や色、線種、線幅、画層グループなど、多くの属性を使用して画層をフィルタすることができます。
フィルタでは式を入力する列によって、異なるタイプの式を使用します。式の基本的な形式は、文字列、整数、ブーリアンの3種類です。フィルタ属性ではWindows® Explorerの検索条件に類似したワイルドカード(*、?など)を含むシンタックスを利用できます。さらに、|(または)、&(かつ)、–(マイナス)など、セットベース用の演算も利用できます。文字列の数式は文字列値に適用されます。整数値とブーリアン値には整数式とブール演算式を使用します。次に、それぞれの式について簡単に説明します。
- 文字列の数式フォーマットは、Windows Explorerの「検索」ダイアログでサポートされているフォーマットと似ています。さらに、|(または)、&(かつ)、–(マイナス)など、セットベース用の演算も利用できます。文字列の数式は「画層マネージャ」ダイアログボックスの「名前」、「注記」、「ファイル」、「論理名」の各列に対して有効です。次の表に、文字列の数式の例を示します。
文字列の数式 一致する文字列 lev 部分文字列「lev」が含まれる文字列 「lev」 「lev」(厳密に一致) *1 文字「1」で終了する文字列 lev* 「lev」から始まる文字列 1 | 2 文字「1」または「2」が含まれる文字列 1 & 2 文字「1」と「2」が含まれる文字列 1 – 2 文字「1」が含まれるが、「2」は含まれない文字列 *1 | *2 | *3 文字「1」、「2」、または「3」で終了する文字列 ((1 | 2) – 3) 文字「1」または「2」が含まれるが、「3」は含まれない文字列 「level 1」 | 「level 2」 「level 1」または「level 2」(厳密に一致) - 整数式は整数値に適用されます。たとえば、1、10、15~20などの値です。整数式では、比較演算子の(>、>=、<、<=、!=)もサポートされます。整数式は「画層マネージャ」ダイアログボックスの「番号」、「色」、「線種」、「線幅」、「要素」の各列に対して有効です。次の表に、整数式の例を示します。
- ブール演算式はチェックボックスに適用されます。ブール演算式で取り得る値は、0または1です。ブール演算式は「画層マネージャ」ダイアログボックスの「グローバル」、「ロック」、「使用済」、「ライブラリ」の各列に対して有効です。次の表に、ブール演算式の例を示します。