MicroStation CONNECT Edition ヘルプ

V7ファイルの移行とサポート

MicroStationでは、以前のバージョンで作成されたすべてのデザインファイルを開くことができます。V7デザインファイルを開くときに、V8 DGNファイルフォーマットにアップグレードするか、読み取り専用として開くかを選択することができます。MicroStationの最新バージョンでV7デザインファイルを操作するときに下位互換性を維持するには、次の2つの方法があります。

  • 新しく開いたV7デザインファイルを新しいフォーマットにアップグレードするが、編集後はV7ファイルとして保存して図形表現を維持する。
  • MicroStationをV7作業モードで動作するように構成する。この場合、MicroStationはV7デザインファイルを書き込みモードで開くことができるが、下位互換性のない機能は無効になる。

V8 DGNファイルをV7デザインファイルとして保存するためのオプション

「V7として保存オプション」ダイアログボックスを使用して、MicroStation V8 DGNファイルフォーマットのデータ構造(63以上の画層、MicroStationで新しく採用されたフォント、非常に大きなセル、非常に長い名前のセルなど)をV7のデータ構造にマップしたり、下位互換性に影響するその他のオプションを選択することができます。

注記: MicroStation V8 DGNファイルをV7フォーマットで保存すると、MicroStationでは、"ライブ"のネストした参照ファイルが結果のV7ファイルに保存されません。

V7作業モードの設定と使用

V7作業モードの動作は、その他のMicroStation V8作業モードの動作とは異なります。この件に関しては、以前のバージョンのMicroStationと基本的な点で違いがあります。

注意: MicroStation V8をV7作業モードで動作させる場合は、「ファイル」 > 「保存」の順に選択して、開いているDGNファイルに手動で変更を保存する必要があります。

V7作業モードでは、次の機能が無効になります。

  • ビューグループの作成
  • 画層の作成
  • モデルの作成
  • 2次元デザインファイルの3次元参照
  • 参照の関連付け
  • V8 DGNファイルに作成されたモデルへの参照
  • DWGファイルに作成されたモデルへの参照
V7作業モードであっても、V7フォーマットを使用するV8内では、V7またはその他のV8以前のセルライブラリを使用することができません。V8デザインセッションでセルライブラリをアタッチすると、自動的にV8フォーマットにアップグレードされ、バックアップがMS_BACKUPMS_BACKUPが定義されていない場合は、MS_TMP)に保存されます。

V7フォーマットでセルライブラリを使用し続けるには、V7でセルライブラリを維持しながら、必要に応じて、コピーをV8にアップグレードする必要があります。これによって、DGNファイル内に配置されたセルには影響はなく、問題なくV7ファイルに保存されます。

V7からV8フォーマットへのバッチ移行

バッチ変換を使用して、一連のV7デザインファイルとセルライブラリをV8 DGNフォーマットにアップグレードすることができます。

アップグレードしたファイルの作業単位の設定を明示的に指定するには、目的の作業単位をテキストファイルに指定する必要があります。アップグレードの実行中、処理中のファイル内の単位ラベルがカスタム単位定義内の単位ラベルと同じであれば、MicroStation V8によって指定された単位を持つV8 DGNファイルが作成されます。

カスタム単位定義のシンタックスと例については、MicroStationのプログラムディレクトリの..\Default\Data\フォルダにインストールされているunits.defサンプル単位定義ファイルを参照してください。

構成変数MS_CUSTOMUNITDEFは、単位定義ファイルの格納場所を定義します。工場出荷時には、MS_CUSTOMUNITDEFが製品と一緒にインストールされるunits.defサンプルファイルに設定されています。このファイルにおいて、すべての単位定義は、#文字で始まる行に書かれています。これは、その行が"コメントアウト"されていることを意味します。したがってこのファイルに修正を加えたりMS_CUSTOMUNITDEFを再定義するといった操作を行わない場合でも、サンプルの単位定義は既定で適用されません。

注記: 単位定義ファイルの単位がMicroStationの標準の単位のいずれかと競合する場合は、定義ファイルの単位が使用されます。