アクターの作成と操作
アニメーションシーケンスのアクターを作成し、作業するツールがいくつか用意されています。
パスに沿った動き
アクター、アニメーションカメラ、または被写体(アニメーションカメラと被写体は特殊なアクターです)が移動するパスを定義できます。この操作を行うには、「アクターのパスを定義」ツールを使用します。パスに沿った動きのスクリプトは、フライスルー型のシーケンスを作成するときに有効です。たとえば、カメラがあるパスに沿って動き、被写体は別のパスに沿って動く場合です。パスに沿って移動するアクターは、パラメトリックモーションの制御下にあっても同時にスクリプト化できます。
アクターの基本
アニメーションシーケンスのアクターは、デザイン内の1つ以上の要素から作成されます。この要素は特殊な名前付きグループで、作成後は、アクターの移動先と移動タイミングが"指示"されます。実行には、キーフレームを使用してパスを定義するか、パラメトリックモーションの式を適用することで、各アクターのスクリプトを作成します。パラメトリックモーションの式を適用する技術を使用すると、アクターの位置、回転、尺度を時間またはフレーム番号関数としてスクリプトを作成できます。
キーフレームアニメーションのアクターを作成する必要はありません。階層的なモーションが必要な場合、アクターと階層的なリレーションを定義する方法が便利です。これによって、キーフレーミングのアセンブリの位置が単純になります。
アクターのパスとパラメトリックモーションの制御を定義するには、アクターに名前を付けることが必要です。これらのツールは、アクター名でのみデザイン内の要素を検出して参照します。
すべてのアクター名は一意です。アクターは特殊なタイプの名前付きグループなので、別の(通常の)名前付きグループと同じ名前を付けることはできません。
アクターを使用した作業
アクターを作成および操作するためのツールは、「ビジュアリゼーション」作業フロー内の「アニメーション」タブに含まれています。
既存のアクターについて操作するツールのツール設定値ウィンドウには、アクター名を表示するドロップダウンメニューがあります。階層的なアクターのリレーションがツリービューで表示されます。+または-アイコンをクリックすることで、階層ツリーの枝を展開(+)したり、折りたたむ(-)ことができます。
リストボックスでアクター名をクリックして選択すると、ビューウィンドウのアクターが強調表示されます。また、ツール設定値ウィンドウを使用するのではなく、アクターをグラフィカルに特定することもできます。
モーションの範囲
アニメーションでアクターがパラメトリックに移動する方法は、アクターのスクリプトを作成するときに定義されます。アクターの操作を指定するコントロールは、「アクターをスクリプトする」ツール設定値ウィンドウにあります。
アクターの移動オプションを定義するときに、「アニメーション」の座標系が作成されます。アクターを操作するとき、またはアニメーション中に、定義済みの軸系はアクターを使用して移動と回転を行います。つまり、アクターに対して軸系は一定のままです。
階層的なモーション
「アクターをアタッチする」ツールを使用すると、特定のアクターをパーツのアセンブリとして相互にアタッチすることを指定できます。階層的な方法でアタッチが実行されるため、アクターを移動すると、下位の階層にあるアクターも移動します。これは、キーフレーミングのアクターを配置できる最も有効な方法です。
たとえば、人体のモデルがあるとします。脚の階層的なアセンブリを作成するには、足から始まり、太ももで終わります。次に例を示します。
階層的なモーションによって、各キーフレームに必要な位置にアクターを移動するというタスクが単純になります。標準的なアクターと同様に、アニメーションを記録すると、中間のフレームはキーフレームから補完されます。