変数と変差
変数とは、モデル内で定義されている名前付きの値です。変数を使用すれば、寸法拘束および要素プロパティと変数を関連付けることで、モデルの図形をパラメータで操作することができます。変数の値を変更すると、関連付けられている寸法または要素プロパティに値が反映されて、図形が更新されます。変数は次の2つの方法で定義することができます。
「変差」とは、変数の値のセットに名前を付けたものです。それぞれの「変差」は、モデルに定義されているすべての変数の値を指定するものです。「変差」をモデルに適用することで、モデルの「変数」の「アクティブ」な値を更新して、「変差」で指定した値を反映させることができます。また、「変差」はパラメトリックセルを配置するときにも選択できます。選択すると、パラメトリックセルの変数は「変差」で指定された値からその値を受け取ります。
変数依存モデリングと拘束
フィーチャに拘束を追加するときに、変数に寸法値をバインドすることができます。このようにして変数を使用すると、単にモデルの変数のアクティブな値を変更するだけで要素を「再設計」することができます。結果として、フィーチャの拘束に新しい値が適用された要素が再生成されます。変数に要素プロパティの値をバインドしても、同様の効果が得られます。割り当てられている変数値に拘束するには、拘束を適用するときに、値フィールドに表示されるドロップダウンメニューから使用可能な変数を選択します。
変数とパラメトリックセル
モデルをパラメトリックセルとして配置する際、セルの定義に使用する変数と変差を選択することができます。モデルのパラメトリックセルとしての配置を有効にするには、モデルの「プロパティ」ダイアログボックスで、「セルとして配置可能」プロパティを「True」に設定し、「セルのタイプ」をパラメトリックに設定する必要があります。
注記: 変数または変差を持っていても、これらの要件を満たしていないモデルは、パラメトリックセルとして配置することはできません。これらの要件を満たしているモデルは、変数または変差が定義されているかどうかに関係なく、パラメトリックセルとして配置することができます。ただし、有用なパラメトリックセルには、そのどちらかまたは両方が通常は定義されています。
配置されたパラメトリックセルの変数は、「変数」ダイアログボックスで設定されている「適用範囲」設定値に応じて固定(編集不可)または空欄(編集可)にすることができます。また、セルとして配置されたモデルの変数の表示状態を、「変数」ダイアログボックスの「表示」設定値で制御することができます。一般的に、図形を生成するためには使用しても、モデリングしているオブジェクトの外部向けプロパティとしては有用とは見なされない中間的な変数は、「非表示」に設定します。
変数と変差の再マップ - 要素で参照されている変数を削除しようとすると、「削除を確認」ダイアログボックスが開きます。以下のように、使用可能な別の変数に参照を再マップすることができます。
たとえば、ドアのモデルをセルとして配置した後で、(使用しているセルライブラリの保守を担当する組織内の管理者などが)元のモデルを編集してノブを加え、さらにノブのオフセットを制御する変数を追加したとします。この場合は、「パラメトリックセルを更新」ダイアログボックスを使用することで、セル定義(およびセル要素)を更新して、これらの変更を反映させることができます。このダイアログボックスを使用すると、以下のように、古くなった木の厚板のモデルの変数と変差を、新しいドアのモデルの変数と変差に再マップすることができます。